雨や思わぬトラブルで靴を濡らしてしまったとき、濡れたまま放置してはいませんか?靴を長時間濡れたままにしておくのは、靴を傷め寿命を縮めてしまう行為です。今回は濡れたままの靴を放置しておくとどうなってしまうのか、そして濡れた靴を早く乾かす6つの方法をご紹介します。
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目次
濡れた靴を放置するとどうなる?
「雨の日に長時間歩いてしまった」「水たまりにはまってしまった!」などの原因で、靴を濡らしてしまうことはよくあります。それだけでなく、スニーカーなどは丸洗いすることもあると思いますが、そのあと自然乾燥させている方も多いのではないでしょうか?すぐに乾く濡れ方なら問題はありませんが、乾くまでに時間がかかると様々なトラブルが起こる可能性があります。
雨染みができる
乾いているところに水が垂れると、水分を吸収した部分は色が濃くなり染みができます。これがただの水なら乾けば染みは消えますが、色がついていた場合はどうでしょう?靴に雨染みができるのは、雨にはゴミやホコリなどの汚れが含まれ、多少なりとも色移りしてしまします。
また、雨だけに限らず地面から跳ね返った水も泥などが含まれ、染みの原因となります。特に革靴は雨染みがつきやすく、雨に濡れたまま放置しておくとなかなかとれない汚れとなってしまう可能性があります。
臭くなる
生乾きの洗濯物が、臭くなってしまった経験はありませんか?靴も同じで、生乾き状態が続くとニオイの原因となってしまいます。生乾きの状態は雑菌が繁殖しやすく、最近特に注目されているのが『モラクセラ菌」』です。これは私たちの身体や家のなかにも当たり前にいる菌で、特に害があるわけでもなく通常は無臭です。
しかし湿度や温度などの条件がそろったときに爆発的に増えていき、濡れた靴の水分を餌として、そのときに出す排せつ物がニオイの原因となっているのです。モラクセラ菌はどこにでもいるので除菌することは難しいため、濡れた状態を避けることしか予防方法はありません。そのため濡れた靴を長時間放置していると、臭いニオイが発生してしまうのです。
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カビが発生するのは、いくつかの条件がそろったときです。特に濡れていたり湿度が高い環境を好み、プラスチックやゴムでさえ餌にしてしまうので、生乾きの靴のなかでもどんどん繁殖してしまいます。実際は、カビの胞子は目に見えず、靴についた時点では気づくことができません。私たちが気づくのは十分に成長しきって色がついたカビなので、取り返しがつかない時点である場合もあります。
革素材に付着してしまったものは、奥まで根をはり、表面は拭き取れても完全に取り除くことができなくなってしまいますから、捨てるしか選択肢がないという悲しい結果になってしまうかもしれません。カビ菌はどこにでも浮遊していますので、どれだけ繁殖させないかが勝負なのです。
濡れた靴を上手に早く乾かす6つの方法
新聞紙を使う
まずご紹介するのが、新聞紙を使用した方法です。新聞紙のような紙は湿気を吸うことに優れているので、靴に詰めることで乾くまでの時間を短縮できます。新聞に挟まっているつるつるした感触のチラシは、この方法に向いていないので注意してください。
手順
コツとしては、新聞紙を隙間なく靴に詰めることです。また、新聞紙の吸水量は決まっているので、靴の濡れ具合によっては新聞紙の取り換えが必要です。最初の20分くらい様子を見て、新聞紙が湿ってきたら交換するとより早く乾かせます。
新聞紙がない場合
吸水性が高い紙ならどれでも代用できます。おすすめなのはキッチンペーパーで、料理をするご家庭なら常備してあるのではないでしょうか?キッチンペーパーは新聞紙よりも吸水力が高く、新聞紙は文字が靴に移ってしまうおそれもありますが、その心配もいりません。ただ、靴の濡れ具合によってはかなりの枚数を必要とするので、経済的には新聞紙のほうがおすすめです。
ティッシュ、トイレットペーパーはダメ
吸水性の高い紙といえば、ティッシュやトイレットペーパーが思い浮かぶかもしれませんが、これらは水で溶けて細かくちぎれてしまうので、靴に貼りつき悲惨な事態になります。ある程度丈夫な紙でないとうまく靴を乾かせませんので、気をつけましょう。
乾燥剤の「シリカゲル」を使う
お菓子の缶などに入っている乾燥剤として有名なシリカゲルですが、食品全般や薬品の乾燥保管時などに使用される、安全で強力なものです。この吸水力を利用して、濡れた靴を乾かすことにも使用することができます。お菓子の缶に入っていたものを再利用してもいいですし、ホームセンターや100均などでも販売されています。
手順
とても簡単で、新聞紙で乾かす方法の応用編と考えてください。新聞紙にシリカゲルを包んで靴の中に入れることで、さらに乾燥時間を短縮できます。使う量は、1足に対してお菓子の缶に入っている小袋個分ていどがおすすめです。
シリカゲルの吸水限度
シリカゲルは水分を吸っていない状態でだと、透明や青っぽい色をしています。しかし水分を吸うとピンク色に変化して、この色になるともう吸水することができませんので取り換えましょう。ただ、80°C~100°Cの温度で温めると再び吸水性を取り戻しますので、ホットプレートなどで温めて再利用することもできますよ。
カイロを使う
新聞紙やシリカゲルを使う方法は、ちょっと濡れた程度の靴に向いている方法で、びしょびしょになってしまった靴にはカイロを使用してみてください。
手順
濡れたままの新聞には乾かす能力はないので、定期的に交換が必要になってきます。しかし、カイロの場合は熱を発するので、濡れても自然に勝手に乾いてくれます。また、濡れた靴もこの熱で早く乾かすことができるので、手間なく靴を乾かすことができます。あまったカイロがあるときには、ぜひ試してみてください。
ドライヤーを使う
タイムリミットがあるなかで、靴を早く乾かしたい場合はドライヤーを使用しましょう。温風のほうが早く乾かせますが、接着面が溶けてはがれてしまうおそれもあるので、適度な距離から様子を見て使用してください。心配な場合は時間がかかっても冷風を使用するのが良いでしょう。どうしても「またすぐに靴を使用しなければいけない」などピンチのときに活躍してくれる方法です。
手順
脱水にかける
靴から水が滴るほど濡れているなら、洗濯機の脱水機能を使用しましょう。ずぶ濡れの状態のまま上記の方法を実践しても、かなり時間がかかります。まずは脱水にかけて、ある程度水分をとってしまいましょう。
手順
脱水機を使用できない靴の場合
デリケートな靴や、高級品は洗濯機に入れるのに抵抗があるかもしれません。たしかに、型崩れなどの心配もあるので、その場合は手動で脱水をしてみましょう。靴をタオルで包み輪ゴムや紐でしっかりと結んでから、ビニール袋へ入れます。
その袋を手でぐるぐると回し、遠心力で水分を飛ばしていきます。原始的な方法で少し体力を使いますが、脱水をするのとしないのでは乾くまでの時間に大きく影響しますので、試してみてください。
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頻繁に靴を乾かす機会があるなら、靴を乾かす家電を購入しても良いかもしれません。電気代はかかりますが、脱水をしてから、そのまま靴専用の乾燥機にかけるだけですし、乾燥時間を短縮できます。頻度が高い方は検討してみてください。
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靴を乾かすときの注意点
地面に直置きしない
靴を乾かすときは玄関に直置きしたままにするのではなく、つま先を下にして立てるように置くとより早く乾きます。シューズハンガーという靴を乾かす専用のハンガーも売っていますので、アイテムを上手に使用して吊るすように干すのも効果的です。つま先は上にした方が乾きやすいですが、型崩れが気になるものは下向きにしましょう。
シューズハンガー・靴干しハンガー人気おすすめ6選!100均アイテムも使って靴を収納しよう日光の当たる風通しが良い場所に干す
太陽が出ているときであれば、天日干しをするのが1番早く乾かすことができますが、雨の日や夜の場合は部屋干しするしかありません。
そのときは風通しのよさを重視して、可能であれば暖房が効いているような暖かい部屋で干すようにしましょう。玄関は湿度が高く風も通りにくいので、あまりおすすめしません。
靴をうまく乾かすことができなかったときの対処法
雨染みができてしまった
スニーカーなどの布製の靴の雨染みは、洗濯をしてしまいましょう。革靴の場合はそうはいかないので、靴の表面全体を濡らす方法でとることができます。今回は革靴の雨染みの取り方をご紹介します。
用意するもの
- いらない布
- 靴用クリーム
- 新聞紙
手順
ニオイが残ってしまった
半乾きの状態だとニオイが残ってしまうことが多いです。そのときに活躍してくれるのが「重曹」です。重曹は汚れを落とす効果でも有名ですが、排水溝や生ごみの消臭にも効果があります。その効果を利用して、靴の臭いも取り除いてみましょう。ただしこの方法はつけ置きする方法で、皮革や合皮の靴には使用できませんので注意してください。
用意するもの
- 重曹
- 中性洗剤
- バケツ
手順
重曹は水に溶けにくいので、40度くらいのぬるま湯にするとより効果的です。また、つけ置きが終わった後しっかりと乾かさないと、また雑菌が発生してしまうので注意してください。
カビが発生してしまった
靴にカビが生えたら、布製のものは丸洗いしてしまってもいいですが、革靴などは水洗いするのは控えましょう。間違った方法は余計にカビの繁殖を促しますので注意してください。
用意するもの
- いらない布
- アルコールスプレーかカビ用スプレー
- 靴クリーム
手順
この方法でカビが取れない場合は、かなり深くまで根をはっている可能性がるので、素人では靴を傷める可能性があります。カビの扱いは意外とデリケートですので、大切な靴や高価なものの場合は業者にお願いしてしまうのもひとつの手です。また、日ごろのお手入れでカビの発生を抑えることもできますので、靴のメンテナンスをこまめに行うなど、長期間靴箱にしまったままにしないように気をつけましょう。
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濡れた靴は放置せずに、早く乾かすことを心掛けよう!
雨染みができたり、カビて臭くなってしまった靴を元に戻そうとするのはなかなか大変です。素人では不可能な場合も多く、専門業者に頼むと費用もかかってしまいます。そうならないためにも、濡れた靴はすぐに乾かすよう、今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。
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