汚れてしまった靴は、衣類のクリーニングと同じように、クリーニングでしっかりメンテナンスができるのをご存知ですか?どんなサービスやシステムなのか、メリットのほかにデメリットもあるのかなど、大切な靴に利用したい靴クリーニングの魅力に迫ります。
目次
靴クリーニングって何?どんなサービスなのかをチェック
靴にもクリーニングがあるということを知らない方も多く、どんなサービスなのかが分からないと不安で利用しにくいですよね。まずは、靴クリーニングのシステムについて詳しく見てみましょう。
靴も衣類と同じようにクリーニングできる!
靴クリーニングとは、衣類のクリーニングと同じように、靴も専用の洗剤や機械を使用して、プロが洗濯をしてくれるサービスです。
自分では落とせそうもない汚れや、自宅での洗い方が分からないような特殊な靴も出すことができ、定期的な靴のメンテナンスに最適です。毎日使用する靴こそしっかりと靴クリーニングに出すことで、寿命を延ばし長く愛用できるようになりますよ。
靴クリーニングはどこでできるの?
靴のクリーニングができるのは、大きく分けると次の3つです。
- 取り扱いのある店舗型クリーニング店
- 取り扱いのある宅配クリーニング
- 靴修理などの専門店
衣類のクリーニングと比べると知名度が低い靴クリーニングですが、実は通常のクリーニング店でも取り扱いがあるケースが少なくありません。最近はクリーニング店も多様化し、様々な種類のクリーニングができるようになっているので、近くのクリーニング店で取り扱いがあるか調べてみると良いでしょう。
仕上がりまでの目安
靴クリーニングの仕上がり目安は、実店舗型の場合4日~2週間程度、宅配クリーニングの場合は2~3週間となっています。 靴の状態によって仕上がりまでの日数は大きく変わるので、心配な場合はあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
靴クリーニングの料金相場
靴クリーニングの初心者は、料金相場がいくらなのか見当がつきにくいですよね。
1足あたり2,000~8,000円程度と幅広く、クリーニング方法がグレードアップするほど料金も上がっていきます。
日常使いの簡単なクリーニングから、ブランド物や思い入れの強い靴など繊細にクリーニングしたいものと、料金設定から使い分けることができますよ。
オプションメニューでワンランク上のクリーニングも可能
靴クリーニングは、通常コースに加えオプションサービスをつけて、さらに目的に沿ったクリーニングをすることも可能です。
このオプションは業者を選ぶポイントでもあるので、どんなオプションが欲しいかで選ぶこともできますよ。代表的なオプションは次のようなものです。
撥水加工
撥水とは水をはじくことで、撥水加工をすると水が靴の内部に染みにくくなります。雨の日などでも履きやすくなるので、撥水加工のオプションは大変人気です。
除菌・消臭
靴は蒸れやすいので、雑菌の繁殖が気になりますよね。臭いの原因となったり、カビを発生させてしまうこともあるので、除菌や消臭のオプションを行なっておくと、より快適さが続きます。ついてしまったカビの除去なども頼むことができます。
靴の修理
クリーニングと合わせて、靴の修理ができる場合もあります。
かかとのゴムや中敷きの交換、ファスナーなどの修正といった基本的なことから、専門店ならサイズの変更なども受けてもらえるので、総合的な靴のメンテナンスとしても利用できますよ。
長期保管
クリーニングが終わったら通常は受け取りをして完了ですが、長期保管が可能なクリーニング店もあります。主に宅配クリーニングがメインとなりますが、季節ものの靴などは、次のシーズンまで預かってもらい、必要になったときに受け取るというかなり便利な使い方もできるのです。
靴クリーニングに出せない靴はある?
靴をメンテナンスするのに大変便利な靴クリーニングですが、すべての靴を出すことができるわけではありません。
クリーニング可能なものと、不可能なものをまとめてみましたので、参考にしてみてください。ただし、店舗によって詳細は異なるので、心配な場合は問い合わせて確認をするようにしてみましょう。
靴クリーニングに出せる靴
- スニーカーなどの布製の靴
- ヒールやパンプスなどの婦人靴
- 革靴やローファーなど
- ブーツ類
- サンダル
多くの種類に対応している靴クリーニング店が多く、日常使いしている通常の状態の靴はほとんど出すことが可能です。
靴クリーニングに出せない靴
- 特殊加工、特殊素材(爬虫類などの皮)が使用された靴
- 破損している靴
- 劣化が顕著な靴
- かなり古くなった靴
特殊素材、特殊加工が施された靴は、店舗によって取り扱えるかどうかが大きく異なりますので、あらかじめ確認しておく必要があります。
また、扱える素材の靴であっても、中敷きが剥がれているなどの破損があったり著しく古いものは、さらなる破損を招くことがあるので、基本的に受け付けてもらえません。同様に、ひどい汚れやカビが発生している劣化の激しい靴も、取り扱ってないところが多いでしょう。
靴をクリーニングに出すメリット・デメリット
靴クリーニングがどのようなサービスなのかが分かったら、次に利用するメリットやデメリットを確認しておきましょう。
靴クリーニングのメリット
自宅で洗えない素材のクリーニングが可能
布素材の靴なら自宅での洗濯にチャレンジしやすいですが、革靴やムートンなど特殊な素材は洗い方が難しく、やり方を間違えれば靴をダメにしてしまうこともあります。しかし靴クリーニングはプロに頼めるので、正しい方法でしっかりとクリーニングしてもらえ、安心して出すことができます。
プロの技でしつこい汚れも落ちる
靴につく汚れはしつこいものも多く、家の洗剤や自己流の洗い方では落とせない汚れもあります。しかし靴クリーニングではそれぞれの靴に合わせた正しい洗い方、そして専用の洗剤を使用して洗濯をするので、こびりついてしまった汚れにもアプローチしてもらえるでしょう。
オプションサービスで靴の寿命を延ばせることも
定期的にクリーニングに出して、メンテナンスを行なうだけでも靴の寿命は延びますが、集中的なケアをしたり特殊な加工ができるオプションを利用すれば、さらに長く靴を使用し続けることができます。
靴クリーニングのデメリット
仕上がりまで時間がかかる
靴クリーニングは衣類より時間がかかってしまうので、「明日までに仕上げてほしい!」というような急ぎのクリーニングは難しいでしょう。基本的に申し込みをした靴は工場で洗浄されるため、その輸送に時間が取られてしまうのです。
そのため、日常使いの靴を出すためには予定を立てる必要があり、いつ仕上がりになるのかをしっかり確認する必要があります。
自宅で洗うより金額は高い
靴クリーニングは特殊ということもあり、そこまで格安な料金で提供しているところはありません。家での洗濯なら水代と洗剤代しかかからないので、数十円でクリーニングが可能ですが、靴クリーニングに出せは数千円単位で費用がかさんでしまいます。
破損などの事故が起きる可能性がある
どの靴クリーニング業者も事故がないように取り組んではいますが、靴が破損してしまったり、紛失してしまったりということがゼロというわけではありません。
靴クリーニングの流れを知ろう!
靴をクリーニングに出すと、次のような流れとなります。基本は衣類のクリーニングと同じですが、注意点と合わせて確認しましょう。
クリーニングに出す前に靴の状態をチェック
靴をクリーニングに出すことを決めたら、まずは靴の状態をチェックしましょう。店頭で出す場合は店員さんが出せる靴かどうか確認してくれますが、宅配の場合は返品となってしまうこともあります。
また、どこの汚れや傷があるのかを把握しておくことで、クリーニング後に再仕上げを頼むことができたり、保証制度を利用できることもあるので、写真などに撮っておくのもおすすめです。
靴クリーニングが可能な業者に出す
靴のチェックが終わったら、実店舗の場合は持ち込み、宅配の場合はネットや電話から申し込みを行ないます。
靴を持ち込む場合
出したい靴をお店へ持って行き、クリーニングのコースを選んで料金を支払います。仕上がり日も教えてもらえるので、確認しておきましょう。
宅配クリーニングの場合
選んだ宅配クリーニング店のホームページに行き、申し込み手続きを行ないましょう。電話やFAXなどで申し込めるところもあるので、利用しやすいところを選んでみてください。申し込みが完了したら、宅配便で送れば完了です。
業者によっては自宅まで取りに来てもらうことも可能です。料金は靴の検品後に確定します。
工場で洗浄
出した靴は工場に送られ、専用のクリーニングが行われます。基本的な流れは次のような工程になります。
クリーニング後の靴の保管方法
クリーニングが終わった靴は店頭で申し込んだ場合はクリーニング店に、宅配クリーニングの場合は自宅に届きます。ここで完了としてしまうのではなく、次のようなことに注意してみてください。
カバーを外す
洋服のクリーニング後もそうですが、カバーなどで保護されて戻ってきます。靴の場合はエアキャップで包まれていることもあるので、こちらは必ず外して換気しましょう。
薬品などが靴に残っていた場合、こもってカビや変色の原因となりますので、カバーのつけっぱなしはおすすめしません。
仕上がった靴の検品
クリーニングが終わった靴は、すぐに検品をするようにしましょう。汚れがちゃんと落ちているか、破損はないかをチェックし、もしも不満がある場合はすぐにクリーニング店に連絡をしてください。
自宅でもしっかり保管
クリーニングが完璧でも、靴の保管状況が悪いとすぐにダメにしてしまいます。型崩れをしないようシューキーパーを利用したり、湿度の低い場所で換気させながらの保管がおすすめです。
失敗しない!安くておすすめの靴の宅配クリーニング3選
それでは実際に、靴クリーニングの業者を選ぶときのポイントを見てみましょう。あわせて宅配を行なっている靴クリーニング3選もご紹介します。
失敗しない靴クリーニング業者の選び方
靴クリーニング初心者の場合、何を基準にどうやって選べばいいのか分かりませんよね。やみくもに選ぶと思い通りのクリーニングができず、失敗してしまうかもしれません。
自分の目的に合わせ、最適な靴クリーニング業者を選べるよう、次のことをチェックしてみましょう。
- 自分の靴の状態に合わせた洗浄、オプションサービスがあるか
- 価格は適切か
- 仕上がりまでの日数に問題はないか
- 家の近く、宅配可能などの利便性
- 保管サービスがあるとなお良い
安くて便利!靴の宅配クリーニング3選
実店舗型の靴クリーニングは、対面式なので相談もしやすく、仕上がりまでの日数も早めに設定されています。しかし自分で持ち込み取りに行かなければいけないので、仕事などで忙しい方にはハードルが上がってしまいます。
そんなときに便利なのが宅配クリーニングで、自分の都合に合わせて申し込みも受け取りもできるのでおすすめです。今回は数ある靴の宅配クリーニングの中から、おすすめ3選をご紹介します。
くつリネット
出典:くつリネット
年間実績が35,000足もある業界大手の『くつリネット』は、スニーカーはもちろんムートンなどの家では洗いにくい靴も取り扱っています。スタンダードコース、スペシャルコース、ライトコースの3種類から選べ、さらに足数で料金が分かれます。
コースによってついているオプションが異なり、スタンダードコースには起毛染み抜きブラッシング、補色のオプションがついています。
4足申し込むと1足あたり4,980円となりますが、通常追加オプションとなるものがついているのでコスパに優れています。長期保管のオプションをつけることもでき、使い勝手が良いでしょう。
美靴パック
出典:美靴パック
1足1足丁寧な対応かつ、業界内でも低価格を実現しているのが『美靴パック』です。検品の段階で靴の素材や汚れをしっかりと判別し、最適な方法でのクリーニングをしてくれます。
2足で5,500円(1足あたり2,250円)という価格も魅力で、佐川急便を利用すれば送料もかかりません。必要なオプションは自分で選んでつけることができるので、より目的に合わせた使い方ができるでしょう。
ホワイト急便
出典:ホワイト急便
実店舗型の大手クリーニング店で有名な『ホワイト急便』は、靴の取り扱いがあります。しかも宅配も行なっているので、自分の都合に合わせてどちらも利用できるというメリットがあります。
料金はスタンダードとブーツに分かれ、スタンダードの2足パックにすれば8,500円(1足あたり4,250円)で申し込むことができます。
靴は日頃のお手入れも重要
最後に、自分でできる靴のメンテナンス方法を確認しましょう。日ごろからこまめにお手入れをすることで、靴クリーニングに出す頻度を減らすこともができますし、良好な状態を保って長く愛用できる靴になりますよ。
靴のお手入れ方法
ブラッシングでホコリを落す
靴のお手入れで1番簡単で基本的なのは、ブラッシングです。外から帰ってきたら、靴専用のブラシでホコリや汚れを払うだけで、落ちにくい汚れを作ってしまうことも防止できますし、キレイな状態を長持ちさせることができます。
陰干しで湿気を取る
靴を1日履いた足はコップ1杯分の汗をかくと言われ、その汗は靴にしっかりと染み込んでしまいます。
一見湿っているようには見えなくても、しっかりと乾燥させることで雑菌の繁殖やカビの発生を抑えます。日光に当てると劣化のおそれがあるので、半日程度、風通しの良い所で陰干しをする習慣をつけましょう。
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靴は水に濡れると傷みやすく、そもそも水がNGな素材もあります。水に弱い靴は雨の日に履かないのが鉄則ですが、思いがけない雨などに備え、日頃から防水スプレーなどで水を避けられるよう対策をしておきましょう。防水スプレーは靴に汚れ防止にも役立ちます。
もしも靴が濡れてしまったら、新聞紙などを中に詰めたりして、素早く乾燥させるようにしましょう。
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靴は洋服と同じようにクリーニングすることができ、定期的なメンテナンスにもなるので、長く愛用できるようになり大変おすすめです。クリーニングだけでなく修理や、長期間預かってもらえる保管サービスも充実しているので、より利用の幅が広がりますね。
最近は靴クリーニングを行なう業者が増えているので、自分の目的に合わせて選び、納得のいくクリーニングをして、愛用の靴のメンテナンスをしましょう。