レーヨンってどんな生地?メリット・デメリットや正しいケア方法を伝授

レーヨンってどんな生地?メリット・デメリットや正しいケア方法を伝授

araou編集部

まるでシルクのような肌触りや光沢感のあるレーヨンは、そのメリットよりも扱いが難しいというデメリットのほうをイメージしてしまっている方が多いのではないでしょうか?確かにデリケートな生地ではありますが、扱い方を知ればその魅力を最大限に取り入れることができます。今回はそんなレーヨン生地についてご紹介いたします。

レーヨンってどんな生地?

「レーヨン」は衣類やインテリア用品など幅広い製品に使用されている素材です。名前を耳にしたことはあるけど、どういう生地なのかは詳しく知らないという方も多いのではないかと思います。そこでまずはレーヨンの歴史と基本的な特徴について解説していきます。

レーヨンってどんな生地?

レーヨンの歴史

レーヨンの始まりは1884年のフランスで、シャルドンネ伯が “硝酸セルロース “というレーヨンの元となる原料を作ったことにさかのぼります。もともとシルクが高価で一般市民には手が出せないものだったことから、シルクのような生地を手頃な価格で作れないかという想いでレーヨン生地の開発が始まりました。

しかし硝酸セルロースは燃えやすい繊維で危険が伴うため、大々的に広まることはありませんでした。1898年に硝酸セルロースに変わる“ビスコース溶液”というものからレーヨンを作る工程が発明され、現在の安全性の高いレーヨン生地が生まれたのです。

日本では『東洋レーヨン』が最初にレーヨン製造を始め、現在に至るまで様々な繊維会社がレーヨンを製造するようになりました。

レーヨンの特徴

レーヨンは初めて作られた人工繊維ですが、現在は “木材パルプ”という天然の素材が使われているおもしろい繊維でもあります。木材が原料ですので、土に埋めると分解され消滅するという特徴もあるのです。

人工繊維と聞くと肌に悪いというイメージがあるかもしれませんが、レーヨンは天然素材を使用しているので吸湿性に優れていたり、肌触りが良いと感じるのではないでしょうか?

さらにレーヨンの語源は “光 “を意味する言葉からきていて、その光沢感から日本では“人工絹糸”とも呼ばれます。シルクのような光沢感と肌触りを持ち、シルクより安価なレーヨンはシルクの代用としてよく使用されています。

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レーヨン生地のメリット・デメリット

レーヨンは繊細な生地ということもあり、取り扱いが難しい素材です。まずは、レーヨンの生地が持つ特性についてしっかり確認しておきましょう。

レーヨン生地のメリット・デメリット

レーヨンのメリット

まずはレーヨンのメリットについてご紹介します。

発色性がいい

レーヨン生地は染料がよく馴染むので染色しやすく、さらに鮮やかに色が出るので発色性が良いといわれています。染料との相性が良いので、衣類の色も鮮やかに出るためきれいな光沢が出せるのです。

シルクのような光沢感が美しい

レーヨン生地はテロンとした肌触りと“とろみ感”が魅力で、一見するとシルクのようです。その生地感は、カジュアルなデザインでも上品さをプラスすることができます。

肌に清涼感を与えてくれる

レーヨン生地の肌触りはサラッとしていて吸湿性も高いことから、清涼感があります。そのため寝具にも使用されることが多く、毎年夏の時期にユニクロから販売される女性用ルームウェアの「リラコ」にも使用されています。

消臭効果が高い

レーヨンは弱酸性の特徴を持っており、汗などのアンモニア臭といったアルカリ性のニオイを消臭する効果があります。汗をかきやすい暑い時期にぴったりな素材です。

レーヨンのデメリット

次にレーヨンが持つデメリットについてご紹介します。

とにかく水に弱い

レーヨンの素材は木材パルプですので、紙と同じように水に弱い性質があります。水に濡れると、シミになったり縮む可能性があるので洗濯が難しく、雨に濡れるのも避けたいところです。

さらに弱酸性の特徴があるため酸性の液体に弱い性質もあります。酸性雨やお酢を含む食べ物(ドレッシングやマヨネーズなど)が衣類に当たると、生地に穴が開くことがあるため注意しましょう。

生地がかなりデリケート

レーヨンは生地が弱いことで有名で、扱いが難しい繊維です。水に弱いことに始まり、熱にも強くありませんし、シワや型崩れが起きやすいです。そのため汚れたときのお手入れに細心の注意が必要となります。

一度濡れるとなかなか乾かない

吸湿性が高いレーヨンですが、ビショビショに濡れてしまうとなかなか乾かないというデメリットも持ち合わせています。少量の水分なら吸い取ってすぐにさらさら感を出すことができますが、多量の汗をかいた場合は長時間湿った感覚が残ってしまいます。

肌に刺激を与える可能性がある

高い吸湿性が特長のレーヨンですが、汗を吸い取ることで肌が乾燥し、肌荒れを起こしてしまう可能性があります。同じ化学繊維のアクリルやポリエステルに比べると、自然素材のレーヨンは静電気が起きにくく肌にやさしい素材であると言えますが、もし肌に異常が出た場合はすぐに着用をやめましょう。

おすすめの季節やシーンは?

レーヨン生地のメリット・デメリット
シルクのような生地の上品さから、ドレスやワンピース、チャイナ服などパーティーシーンで活躍する衣類によく使用されています。また、発色がキレイでツヤがあるため、鮮やかな色が特徴的なアロハシャツにもよく使われています。カジュアルになりすぎることがない光沢感と柔らかさで、普段着としてもフォーマルシーンでも活躍してくれますよ。

また、その肌触りの良さから直接肌に触れる衣類の裏地などにも使用され、清涼感もあるので夏服に向いている生地です。しかし、実はヒートテックにも使用されていて、見た目とは裏腹に吸水すると発熱効果もあるので、冬はインナーとして着ると暖かく過ごすこともできます。

レーヨン生地のケア方法は?

扱いが難しいレーヨンですが、傷みを気にしてケアをしないとそれも生地を傷める原因となります。適切な方法でのケアが必要となりますので、次のような対処をしてみてください。

洗濯できるかどうかの見極め方

これまでもご説明した通り、レーヨンは取り扱いが難しい素材です。レーヨン素材の衣類を使用する場合に、洗濯ができるかどうかを判断するための確認方法についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

洗濯表示を確認する

まずは家庭での洗濯が可能かどうかを見極める必要があります。多くの衣類には『洗濯表示』というタグが付いていて、水洗いが可能か、可能な場合は洗濯機の使用ができるかなどの情報がマークで記載されています。最近は洗濯ができる「ウォッシャブルレーヨン」という生地も増えていますが、洗濯する前にはきちんとタグを確認して、そこから判断するようにしましょう。

組成表示で判断する

洗濯表示でよくわからない場合は、『組成表示』という使用されている繊維の種類を表記したタグで判断しましょう。基本的にレーヨン100%のものはドライクリーニングが推奨されているので、家での水洗いは控えておくのが無難です。

レーヨンのパーセントが低くなるほど洗ってもトラブルが起こりにくいので、何パーセント入っているかで判断してみるのも良いでしょう。ただ、高価なものや思い入れがあるものは、家での洗濯ができそうでもクリーニング店へ持って行くほうが安心です。

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洗濯できる場合の方法

水洗いが可能だった場合は、家での洗濯にチャレンジしてみましょう。洗濯機は使用せずに、手洗いで優しく素早く洗うことがトラブルなく洗濯するポイントです。また、洗剤は通常の洗濯で使用しているものではなく、おしゃれ着用の中性洗剤にすることで優しく洗い上げることができます。

    用意するもの

  • おしゃれ着用の中性洗剤
  • 洗濯する衣類が入る桶
  • タオル
    手順
  • STEP.1
    洗面器に水をはり、既定量の洗剤を溶かしておきます。
  • STEP.2
    洗面器に洗濯する衣類を沈め、手で優しく押し洗いを行いましょう。
  • STEP.3
    数回繰り返し汚れが落ちたら、素早く洗面器の水をきれいなものに替え、再度衣類を押しながらすすぎを行います。
  • STEP.4
    洗剤が落ちたら軽く絞り、タオルで挟んで水分を取ります。ここまでを3分以内で行うことを目標にすれば、水による傷みはかなり防げますよ。
洗濯時の注意点
  • 手洗いも洗濯機で洗う場合もおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用する
  • 洗剤は色落ちなどがないか、あらかじめ見えない部分に直接つけて確認しておく
  • 決してこすり洗いや揉み洗いをしない
  • とにかくスピード命なので、その工程も素早く行う
  • どうしても洗濯機を使用する場合は必ず洗濯ネットを使用し、『ドライコース』などのおしゃれ着用のコースで行う
レーヨン素材の洗濯とケア方法!コツを掴んでシワや縮みを防ぐレーヨン素材の洗濯とケア方法!コツを掴んでシワや縮みを防ぐ

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【花王】エマール

おしゃれ着用洗剤で人気の高い「エマール」は花王独自の「カタチコントロール洗浄」で、洗濯するたびに袖や首元のヨレや伸び、シワの発生を防いでくれます。洗浄成分が衣類の奥まで浸透して、気になる汚れやニオイをしっかり落とします。

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【ライオン】アクロン


ライオンから販売されている「アクロン」は、衣類の型崩れ、毛玉、色あせ、シワと衣類への4つのダメージを防ぎ、新品のようなキレイな状態をキープしてくれます。すすぎ1回でOKなので、節電や節水になるのもうれしいポイントですね。

製品情報
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干し方

レーヨンは干し方が悪いと型崩れやシワの原因となるので、正しく干す必要があります。洗濯ばさみに挟むとその跡がついてしまいますし、ハンガーにかける方法は大きな衣類ですと重心が下へ寄ってしまい、ハンガー部分の生地が伸びることもあります。

理想的な干し方は『平干し』で、置くようにして干すことで自然な形をキープすることが可能です。平干し用のネットは100円均一などでも売っているので1つは持っておくと良いでしょう。また、直射日光は変色の原因となるケースもあるので、陰干しを心掛けてください。

アイロンのかけ方

レーヨンはかなりデリケートな素材なので、間違ったアイロンの使い方をすると衣類を傷める原因となってしまいます。注意点をしっかり守ってアイロンをかけることで、衣類をシワのないキレイな状態に保つことができますよ。

アイロンをかける際の注意点
  • 洗濯表示に合わせて温度を設定する
    レーヨンは熱に弱い素材です。必ず洗濯表示を確認し、80℃~160℃の低温か中温に設定しましょう。
  • スチームアイロンは絶対に使わない
    レーヨンは水に弱いため、スチームアイロンは使用しないでください。ドライアイロンでしわを伸ばしましょう。
  • 当て布の上からやさしくかける
    衣類に直接アイロンをかけてしまうと、レーヨンの特長である光沢感がなくなってしまいます。ハンカチなどの薄い布を衣類の上に敷き、布の上からアイロンをかけましょう。
  • 同じところを往復せず一方向にかける
    シワを伸ばしたいからと言って何度も同じところを往復してかけると、型崩れやさらにシワがつく原因となります。繊維の向きに沿って一定の方向にかけていきましょう。

保管方法

レーヨン生地のケア方法は?

レーヨン生地は湿度が高いところへ保管すると、いつの間にか縮んでしまうおそれもありますので、クローゼットには除湿剤などをうまく利用して乾燥させましょう。また、汚れが残った状態で長期保管すると、人工繊維といっても天然素材のため、虫食いにあうこともあります。念のため防虫剤と一緒に収納することをおすすめします。

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洗えない場合は除菌や消臭ケアを

家での洗濯ができないレーヨン生地だった場合は、クリーニング店でドライクリーニングを頼むしかありませんが、着用のたびに出していたら費用もかかりますし、生地も弱くなって早く傷んでしまいます。

数回の着用であれば、除菌ができる消臭スプレーなどでケアをするだけでも良いので、軽めのメンテナンスをしておきましょう。消臭スプレーも水分ですので、一ヶ所に集中してかけないよう注意してください。

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レーヨン生地のトラブル対処法

レーヨン生地のトラブル対処法

丁寧に扱っていたつもりでも、気がついたら生地が傷んでいることもあるかもしれません。そんなときに応急処置としてできる対処法をご紹介します。

シワができてしまった

レーヨン生地のシワは、生地を引っ張りながらアイロンを掛けて直すことができます。衣類の端をアイロン台に洗濯ばさみなどで固定し、反対側を手で引っ張り伸ばした状態でアイロンを掛けましょう。

このときも洗濯表示のタグを確認し、アイロンの温度や当て布の有無を確認して行ってください。レーヨン生地は決して熱にも強くないので、アイロンを高温で長時間当てることがないよう注意が必要です。

縮んでしまった

繊維が縮んでしまった場合、リンスやコンデショナーを使い髪の毛と同じような要領でメンテナンスすることで、元に戻すことができます。リンスやコンデショナーのコーティング力でよれてしまった繊維を正せるのです。

方法は洗面器に水をはりコンデショナーを溶かし、そこへ縮んだ衣類を20分程つけこむだけです。長時間水にさらすのでリスキーな方法ではありますが、すでにダメージのある衣類をダメもとで直す方法と思っておいてください。

ただしこれはシリコン入りのものでないと効果がないので、ノンシリコンのリンスやコンデショナーでは行わないように気をつけてくださいね。

毛玉ができてしまった

レーヨンやナイロン、ポリエステルなどの化学繊維は、強度が高いぶん毛玉がついたときになかなか取れにくくなってしまいます。

衣類にできた毛玉を取りたい場合は、カミソリを衣類に軽く当てて取るか、ハサミを使って毛玉をカットしていきましょう。また、電動式の毛玉クリーナーを使用すると、よりキレイに毛玉を取ることができますよ。
毛玉を手でちぎり取ってしまうと、繊維が伸びてさらに毛玉ができやすくなってしまう原因になるので気を付けてください。

堅牢度(けんろうど)不良のものある

衣類には丈夫さ、壊れにくさを表す『堅牢度(けんろうど)』というものがあるのですが、これはJIS規格の試験を行いその結果を数値化して評価したものです。評価は1級~5級まであり、5級が最高品質ということとなります。

大手アパレル会社が販売する衣類の堅牢度は、4級~5級のものが多く、指示通りの扱い方をすればすぐに傷んでしまうようなことはありません。しかし最近ではファストファッションでもレーヨンがよく使用されるようになり、レーヨン生地は身近なものとなってきました。

そのため、堅牢度の低いレーヨンが安価で使われているという場面も増えてしまっています。堅牢度の低いレーヨンは丁寧に扱っても実際より早く傷んでしまうこともあるので要注意です。

CHECK
衣類が傷むのを防ぐためには、なるべく堅牢度が高いレーヨン生地を選ぶようにしましょう。

レーヨンは丁寧に扱えば長く愛用できる生地

レーヨンは丁寧に扱えば長く愛用できる生地

レーヨンは扱いが難しい生地ではありますが、それにもまして見た目や質感が美しく、ぜひ生活に取り入れてほしい生地でもあります。丁寧に扱うことで愛着がわき、さらに大切にしたくなるので、長い期間愛用できるお気に入りの衣類となるかもしれまんせん。今までレーヨンを敬遠してきた方も、ぜひチャレンジしてみてください。