衣類乾燥機は機能や本体価格も重要ですが、毎日使用するものだからこそランニングコストも購入時に選ぶ際の重要な要素となります。本体価格が安くても毎日使用して耐用年数の8年程度使用すると、本体価格が高くて省エネな乾燥機より高くなる可能性がありますよね。色々な種類の電気代を比べてからの乾燥機購入をおすすめします。
目次
衣類乾燥機の種類はヒーター式とヒートポンプ式の2種類
衣類乾燥機にはヒーター式とヒートポンプ式があり、ヒーター式の方が消費電力が高く電気代は高くなります。
ヒーター式(水冷除湿タイプ)
縦型洗濯機や乾燥独立タイプの乾燥機に多いタイプで、乾燥機内のヒーターで洗濯物を温めて乾燥させ、そのときに発生する水蒸気を冷却し、水にして排水させます。乾燥時に冷却水が必要となり、乾燥温度も高くヒートポンプ式に比べると電気代は高くなります。また、高熱で乾かすため除菌効果がありますが、生地は傷みやすくなります。
ヒーター式(排気タイプ)
低価格な衣類乾燥機に多いのがこのタイプで、水を廃棄するときにそのまま水蒸気として機外に出します。排水管が不要で設置が簡単になるメリットがありますが、室内の温度と湿度が上昇してしまうデメリットがあります。
ヒートサイクル式
仕組みはヒーター式と同じですが、運転時に発生する熱を利用して乾燥させるため、通常のヒーター式より電気代が安くなります。
電気代が1番安い!省エネなヒートポンプ式
最近のドラム式洗濯乾燥機に多いタイプで、ヒートポンプで空気中の熱を集めて、電気による熱と合わせて大きな熱エネルギーに変えて洗濯物を乾かします。この仕組みはエアコンと同じで、ヒーター式に比べると大きく省エネにすることができ、電気代が安く済みます。
ヒーター式に比べると低温で乾かすため生地が傷みにくく縮みにくいです。洗濯機本体価格は高くて重く、修理費用も高くなる傾向があります。
電気代が安い衣類乾燥機ランキング!1回にかかる電気代で比較
1回あたりの電気代は、衣類乾燥機に表示されている消費電力(kwh)によって計算することができます。
【1回の乾燥にかかる電気代】
- 消費電力(kW)×使用時間(時間)×1kWhあたりの電気代(円/kWh)
※1kWhあたりの電気代 25円98銭で計算
参考元:東京電力
電気代の比較は、ドラム式は乾燥容量6kgを基本に計算していますが6kgの乾燥容量が販売されていない場合は5kgで計算しており、縦型洗濯機と衣類乾燥機は5kgを基本で計算しています。
また、室内温度によって乾燥時間は変わり、洗濯機の製品表示で温度状況が記載されていない場合、乾燥時間に多少違いがありますので、あくまで電気代は参考程度に留めて下さいね。日立・シャープ・パナソニック・東芝の中で電気代が安い順にランキングをまとめました。
ドラム式洗濯乾燥機の場合
5位【パナソニック】ななめドラム洗濯乾燥機Cuble(キューブル)NA-VG2300L/R
- 洗濯容量10kg/乾燥容量5kg
- ヒーター式
- 消費電力乾燥時約800W
- 乾燥目安時間約165分
1回あたり(800w÷1,000)kw×2.75時間×25.98円=約57円/月あたり57円×30日=1,710円
- 外出先で便利、スマホで洗濯
- 温水泡洗浄
センサーで水温を検知しヒーターを制御することにより、洗濯液を温めて酵素を活性化させます。さらに60度の除菌コースもあるので、強い漂白剤を使わずに赤ちゃんの衣類を除菌できて安心です。 - 低音風パワフル乾燥
水を使用せずに室温プラス約15度の低音風を吹き出し乾燥させます。冷却せずに外に排出するので換気が必要です。
洗濯物を入れて遠隔ボタンを押しておけば、外出先から洗濯の操作をすることができます。帰宅時間に合わせて洗濯から乾燥までできるため、帰宅するとちょうど洗濯が終わってたためます。
4位【日立】ビッグドラム洗濯乾燥機 BD-SX110CL
- 洗濯容量11kg乾燥容量6kg
- ヒートサイクル式
- 消費電力 980W
- 乾燥目安時間 約132分
1回の乾燥あたり(980W÷1,000)kW×2.2時間×25.98円=約56円/月(1日1回)56円×30日=1,680円
- AIが洗い方を判断して自動調整
- 「風アイロン」「スチームアイロン」機能が便利
AIが洗濯量・水の硬度・水温・洗剤の種類・汚れの量・布の種類などを自動で見分けて洗い方や洗剤量、洗濯時間を自動調整してくれます。洗剤と柔軟剤は、予め洗濯機に入れておいて自動で量を調整して投入してくれるので楽ですし、使いすぎも防げます。
乾燥機で洋服を乾かすとシワが心配ですが、ビッグドラムは「風アイロン」機能搭載で時速約300kmの高速風を洋服に吹きかけ、シワを防ぐことができます。また、風アイロンでタオルを乾燥させるとパイルが根本から起き上がり、天日干しよりふわふわに仕上がります。
さらに、洗濯機に入れるだけでスチームアイロンをかけられる機能があります。例えば、たたんで収納していた衣類を着用するときたたみジワが付いてしまい、そのままでは着用できなことがありますが、洗濯機に入れて「スチームアイロン」コースにすると、ドラム内の湿度を上げて高速風を衣類に吹きかけシワとニオイを取り除きます。
出かける前の忙しい時間にアイロンをかける時間を省くことができ便利です。
3位【シャープ】洗濯乾燥機ES-W111
- 洗濯容量11kg/乾燥容量6kg
- ハイブリッド式
- 消費電力910W
- 乾燥目安時間約115分
1回あたり(910W÷1,000)kW×1.92時間×25.98円=約45.39円/月あたり45.39円×30日=1,361.7円
- 乾燥フィルター自動お掃除
- ハイブリッド乾燥
ドラム式洗濯乾燥機のデメリットは、乾燥フィルターを洗濯の度にお手入れすることにありますが、自動で乾燥フィルターを掃除してくれ週に1回溜まったゴミを捨てるだけで済みます。
ヒートポンプヒーター式のハイブリッド省エネで、乾きムラのない仕上が理になります。ヒートポンプ式でも乾燥始めと終了前のみヒーターを使用することにより、心地よい暖かさになりカラッと仕上がります。
2位【シャープ】 洗濯乾燥機 ES-G111
- 洗濯容量11kg/乾燥容量6kg
- ヒートポンプ式
- 乾燥時消費電力 680W
- 乾燥目安時間 約127分
1回あたり(680W÷1,000)kW×2.1時間×25.98円=約37円/月あたり37円×30日=1,110円
- 衣類の奥の汚れまでしっかり落とすマイクロ高圧洗浄
- 香りをしっかり付ける「香りプラスコース」
- ヒートポンプ式だから衣類を傷めない
毎秒約100万個以上の微細な水滴を衣類に噴射して繊維の奥まで入って汚れをはじき出します。
最終すすぎ時、衣類をほぐしてから柔軟剤を投入して衣類全体を柔軟剤でコーティングすることにより、衣類にしっかり香りを付けることが可能です。
50度の低音風で乾燥させるから衣類に優しく、温風を衣類に吹きかけてシワを防ぐこともできます。
1位【(パナソニック】ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9900L/R
- 洗濯容量11kg乾燥容量6kg
- ヒートポンプ式
- 消費電力乾燥時約850W
- 乾燥目安時間約98分
1回あたり(850W÷1,000)kW×1.63時間×25.98円=約36円/月あたり36円×30日=1,080円
- ヒートポンプ式で傷みを防いで除菌乾燥
- 洗濯槽を自動でお手入れ
省エネかつ乾燥スピードが業界No.1のこの商品は、1回あたりの電気代が有名メーカーのなかで一番安く、1ヶ月毎日使っても1,080円しかかかりません。さらに「ダニバスターコース」は、洗濯前に約65度の温風を吹き付けてダニを繊維から引き剥がしてから、洗濯で洗い流すことができます。
洗濯する度にドラム槽を高速回転させて遠心力水流を洗濯槽の内側外側を勢いよく洗浄するので洗濯槽の石鹸カスやカビを防げます。
縦型洗濯乾燥機の場合
縦型洗濯乾燥機の場合、縦という構造上、ドラム式のように洗濯物が回すたびに下に落ちながらほぐれていかずに、からまったまま乾燥させるため乾きにくくなっています。完全に乾燥させたい場合は、縦型洗濯乾燥機ではなくドラム式洗濯乾燥機か、追加で衣類乾燥機を設置するのがおすすめです。
3位【東芝】縦型洗濯乾燥機 ZABOON AW-10SV7
- 洗濯容量10kg乾燥容量5kg(同じ機種:洗濯容量9kg乾燥容量5kgAW-9SV7)
- ホットサイクル乾燥(乾燥時に発生する熱を再利用して消費電力を抑えています)
- 乾燥時915W
- 乾燥目安時間 約187分
1回あたり(915W÷1,000)kW×3.12時間×25.98円=74.17円/月あたり74.17円×30日=2,225円
- ナノサイズの泡で洗浄効果を高める
- 温風で水を温めて洗浄効果を高める
繊維の隙間より小さい直径1μm(マイクロメートル)未満の小さな泡を発生させて界面活性剤の洗浄効果を高めて繊維の奥まで浸透して汚れを落とします。
温風で水を温めることにより洗浄効果を高めて、食べこぼしや黄ばみ汚れををつけ置きなしでも落とすことができます。
2位【日立】ビートウォッシュ洗濯乾燥機 BW-DV90C
- 洗濯容量9kg乾燥容量5kg(同じ機種:洗濯容量10kg乾燥容量5.5kgBW-DV100C、8kg・4.5kgBW-DV80C)
- ヒーター式
- 乾燥時消費電力 1040W
- 乾燥目安時間 140分
1回あたり(1,040W÷1,000)kW×2.33時間×25.98円=約62.95円/月あたり62.95円×30日=1,888.5円
- 押し洗い・たたき洗い・もみ洗いのナイアガラ ビート洗浄
- 汚れを見分ける
- 温水の力で汚れを落とす
洗剤を溶かし込んで高濃度洗剤液にし、洗濯槽の底にあるパルセーターが大きく衣類を動かす部分と細かく動かす部分、洗濯板効果を生む部分によって押し洗い・たたき洗い・もみ洗いが洗濯機で可能になります。
汚れの量を見分けて洗濯水の汚れが多いと判断したら自動で「洗い」を最大10分延長します。
温水ミストを吹きつけて衣類を30度~40度まで温めて洗剤の酵素パワーを引き出すことにより汚れをしっかり落とせます。
1位【SHARP(シャープ )】ES-PU10C
- 洗濯容量10kg乾燥容量5kg(同じ機種:洗濯容量11kg乾燥容量6kgES-PU11C)
- ヒーター式
- 乾燥時消費電力 950W
- 乾燥目安時間 約140分
1回あたり(950w÷1,000)×2.33時間×25.98円=約57.5円/月あたり57.5円×30日=1,725円
- 穴なし槽採用
- 香りプラスコース
洗濯槽に穴がないため洗濯槽の外側や底裏についた黒カビや汚れが洗濯液に入ることがなく衣類に付着することがありません。さらに、穴がないことで水流の勢いが加速して竜巻状に巻き上がることによるもみ洗いと槽内ダイヤカット状によるこすり洗いで節水でも汚れをしっかり落とします。
柔軟剤の香りをしっかり残すコースがあります。
ヒーター式乾燥でも消費電力が低く乾燥時間が短いため電気代の安さで1位になりました。
衣類乾燥機
新しい最新の衣類乾燥機が開発されていないためか消費電力が乾燥機の中では圧倒的に高く電気代は高くなります。電気代を考えると普段は干していて時々使用するぐらいの方におすすめです。
3位【Panasonic (パナソニック)】衣類乾燥機 NH-D503-W
- 乾燥容量5kg(同じ機種:乾燥容量6kgNH-D603)
- 消費電力 1,240W
- 乾燥目安時間 約200分
1回あたり(1,240W÷1,000)×3.33時間×25.98円=107.28円/月あたり107円×30日=3,218円
- 2ヶ所からの温風でふんわり
- 除菌コース
2ヶ所からの温風で優しくスピーディーに乾燥させることでふんわり仕上がります
乾燥の最終工程でドラム内の温度を75度まで上げて除菌効果を高めます。
2位【SHARP(シャープ) 】衣類乾燥機 KD-55F-W
- 乾燥容量5.5kg
- 消費電力1,180W(強)
- 乾燥目安時間 不明
- 急ぎで素早く仕上げ乾燥
仕上げコースなら開けてすぐに乾燥が始まり急いでいるときに便利です。
1位【HITACHI (日立)】これっきりボタン DE-N50WV
- 乾燥容量5kg(同じ機種:乾燥容量6kgDE-N60WV)
- ヒーター式
- 消費電力 1,180W(強)
- 乾燥目安時間約165分(室温20度)
1回あたり(1,180W÷1,000)kW×2.75時間×25.98円=84.3円/月あたり84.3円×30日=2,529円
- 2種類の乾燥方式
- ふんわりガード
ヒーター式は高熱で乾燥させるため生地が傷みやすいのでデリケートな衣類にはヒーターを使用しない風乾燥を選ぶことができます。
乾燥終了後取り出すまでに約5分ごとに送風運転をしてシワを防いで衣類をふんわりさせます。
消費電力が衣類乾燥機の中では低いのと、乾燥時間が短いので1位となりました!
衣類乾燥機を毎日利用する方にはドラム式のヒートポンプ式がおすすめです。本体価格は高いですが毎日の電気代を考慮すると安く済む可能性があります。外干し中心で雨の日しか使用しない場合はドラム式のヒート式・縦型洗濯乾燥機・衣類乾燥機でも時々使用するのであれば電気代の高さも気にならないでしょう。
衣類乾燥機の電気代は高い?vsエアコン・除湿機・浴室乾燥機
衣類乾燥機の消費電力
種類 | 製品名 | 消費電力 |
ヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機 |
【パナソニック】NA-VX9900L/R | 約850W |
ヒーター式縦型洗濯乾燥機 | 【シャープ】ES-PU10C | 約950W |
電気式衣類乾燥機 | 【日立】DE-N50WV | 1,180W |
エアコンの消費電力
【パナソニック】Eolia(エオリア)CS-WX409C2 14畳用
消費電力=750W
衣類除湿乾燥機の消費電力
種類 | 製品名 | 消費電力 |
デシカント式 | 【アイリスオーヤマ】DDD-50E | 590W |
コンプレッサー式 | 【東芝】RAD-N63 | 195W(関東地域50Hz) |
ハイブリッド式 | 【パナソニック】F-YHRX200 | 320W(おまかせモード、関東地域50Hz) |
浴室乾燥機の消費電力
【TOTO】「三乾王」
消費電力=約1270W(外気温25度の場合)
消費電力で電気代を比べて電気代が安いのは、以下のような結果となりました。
- 8位:浴室乾燥機
- 7位:衣類乾燥機
- 6位:縦型洗濯乾燥機
- 5位:ヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機
- 4位:エアコン
- 3位:デシカント式衣類乾燥除湿機
- 2位:ハイブリッド式衣類乾燥除湿機
- 1位:コンプレッサー式衣類乾燥除湿機
電気代が1番安いのは衣類乾燥除湿機です。エアコンは、通常利用と同時に干しているのであれば別途電気代はかかりません。衣類乾燥除湿機とエアコンはシワにならず洋服を傷めなくて済みますね。
一方、電気代は高いですが乾く時間が早い衣類乾燥機は、乾くのが早いことで生乾き臭を放つ雑菌の増殖を防げますし、殺菌効果のある衣類乾燥機もあります。また、ハンガーにかけて外すという取り込む手間も省けます。
一番電気代が高くなってしまうのは浴室乾燥機です。ドライヤーと同じぐらいの消費電力のため、長時間や毎日使用すると電気代は高くなります。浴室乾燥使用するときは、使用前に壁の水滴を取っておいたり換気をしておいて湿気をなくしておくと、乾かす時間を短くできて、節電可能です。
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ヒート式の衣類乾燥機は、電気代が高く、毎日使用すると月の電気代が大幅に上がってしまいます。乾燥で乾かす時間を少し短くして干すことをおすすめします。そうすることで、通常の部屋干しよりも乾きが早くなります。
このように1時間の乾燥機の利用を減らすだけで、1時間あたり62.5円かかる電気代を浮かせることができます。また、深夜電力料金が安い料金プランの方は、夜間に衣類乾燥機を使用すると電気代が安く済みます。
本体価格だけではなく、衣類乾燥機は電気代・ランニングコストも大事
衣類乾燥を毎日使用する方、雨の日だけや少し使用して、あとは干す方など、衣類乾燥機の使用頻度に合わせて毎月の電気代と本体価格を比べて衣類乾燥機を選び、賢く節約しましょう!
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