特に湿気が気になる季節、どんなに気をつけていても生えてしまうスーツのカビ…。その原因をご存知ですか?緊急でスーツが必要な場合の自宅でできる応急処置や、クリーニングに出すことの利点・クリーニング代の相場に加え、スーツにカビを生やさないための自宅でできる対策方法についてご紹介します。
目次
スーツにカビが生えてしまう原因とは
クローゼット内の定期的な換気や除湿を心がけていても、なぜか生えてきてしまうカビ…。スーツにカビを生やしてしまったとき「あんなに湿気に気をつけていたのにどうして?」と思われる方も少なくないでしょう。実はカビの原因は湿気だけではなく、湿気だけの対策では不十分な可能性があるのです。
カビの原因のひとつに湿気があるのはもちろんですが、それ以外にも原因はいくつかあります。カビというのはそもそも、「カビ菌」という菌類です。そのため、カビは繁殖を繰り返しながらスーツなどに生えていきます。
その繁殖に必要なものは以下の4つです。
- 高湿度
- 高気温
- 栄養分
- 空気
特にほこりや人間の皮脂・汗が栄養分となるため、汗をかいてそのまま高温多湿のクローゼットにしまった夏場のスーツが、一番カビが生えやすくなっているのです。いくら湿気に気をつけていてもカビが生えてきてしまうのは、こうしたカビの特性が原因だったのです。
クローゼットがカビ臭い!掃除方法・予防対策・服についたカビの取り方を解説スーツのカビの落とし方〜自宅・クリーニング〜
スーツにカビが生えてしまったとき、どうすればいいか分からずそのまま捨ててしまうという人や、洗濯機で洗ってしまうという人もいるでしょう。しかし、カビが生えるたびにスーツを捨てるというのはもったいないですし、洗濯機で洗おうにも、洗える素材と洗えない素材があるためなかなか難しいでしょう。
まずは自宅で応急処置!
「スーツにカビが生えてしまったけど、明日絶対に必要な用事がある!」という場合、クリーニングに持っていくこともできないため、自宅でなんとかしたいですよね。そこで、カビが生えてしまったときの自宅でできる応急処置をご紹介します。
オスバンS洗濯でカビ・臭い対策!効果・使い方・気になる質問までご紹介服についたカビや臭いを取りたい!今すぐできる除去方法と予防対策
お湯での応急処置方法
一番簡単な方法は、綺麗な布巾をぬるま湯で濡らし、たたくように拭き取る方法です。この方法である程度のカビは落ちます。
エタノールでの応急処置方法
消毒用のエタノールが自宅にある場合は、ブラシにエタノールをつけて叩くようにブラッシングしましょう。ブラシは歯ブラシで構いません。お湯での応急処置と同じく、最後にアイロンがけを忘れないことと、エタノールで色落ちする素材のスーツがたまにあるため、色落ちしないかあらかじめ裏地などでチェックを行なってください。
ハッカ油での応急処置方法
ハッカ油と消毒用のエタノールが自宅にある場合は、ハッカ油スプレーを作って応急処置をしましょう。
【準備するもの】
- ハッカ油 10滴
- エタノール 10ml
- 水 90ml
上記3つをスプレーボトルに入れて混ぜれば、簡単い作ることができます。これを吹きかけ、ブラシでたたくようにブラッシングすることでカビが落ちます。こちらも、最後にアイロンがけをすることを忘れないようにしましょう。
あくまで家では応急処置!クリーニングに持って行こう
ここまでの方法はあくまで「応急処置」です。 完全にカビが落ちたというわけではなく、表面についたカビが落ちているにすぎません。応急処置をしてスーツを1回着たら、必ずクリーニングに出しましょう。
スーツクリーニングをまるっと解説!料金相場・頻度・出し方・出さない期間の手入れなど家でカビを落とすことのデメリット
カビには「白カビ」「黒カビ」の2種類があり、どちらなのかで落とす方法が違います。白カビであれば前途した方法である程度落ちますが、やはり応急処置なのでまたすぐに生えてきてしまいます。
黒カビであれば漂白剤を使った方法がありますが、これは色落ちの心配があるためあまりおすすめできませんし、こちらもやはり応急処置なのでまたすぐに生えてきてしまいます。自宅で使用できる薬剤や方法などにも限界がありますので、緊急事態以外はすぐにクリーニングに持っていき、プロに任せる方が良いでしょう。
クリーニング代の相場
クリーニングに出すとなると、心配なのがクリーニング代ではないでしょうか?カビを落とすためのクリーニングは、シミ抜きなどとは違って格安で行ってくれるところが多いです。ひどい状態でなければ、だいたい100〜1000円程度と見積もっておけば大丈夫でしょう。しかし、そこにシミ抜きなども行うと費用が加算されていきますのでご注意ください。
そもそもスーツにカビを生えさせない!家でできる対策法5選
スーツにカビを生やしてしまうと、余計なクリーニング代や手間などがかかってしまいます。そういったことを避けるためにも必ずカビ対策をしましょう。 しかし前述した通り、湿気対策だけではカビを完全に予防することはできません。なにをどうすればいいのか分からないという方のために、家でできる簡単な対策方法をご紹介します。
クローゼットの換気を徹底!
まずは基本中の基本「湿気・気温対策」をしましょう。カビは高温多湿を好みます。そのため、閉め切ったクローゼットの中などはカビにとって絶好の巣になってしまうのです。
毎日でなくても、たまにクローゼットの扉を開けっ放しにすることで、風通しを良くし、クローゼット内が高温多湿になってしまうのを避けましょう。
クローゼット内の服同士の間隔に注意!
いくらクローゼットを換気しても湿気や気温が下がらないという場合は、クローゼット内の服同士の間隔を見直しましょう。あまりにも詰め込みすぎてクローゼット内に隙間がない場合、服と服の間の風通しが悪くなり、湿気も溜まりやすくなります。
また、カビの餌となるホコリも溜まりやすいため、できるだけクローゼット内の服同士の間隔は広めにあけましょう。
スーツの収納方法をシーン別に解説|長期保管の仕方をマスターしていつでもピシッと!汗をかいた日はスチームアイロンを!
人間の汗や皮脂はカビの餌になります。そのため汗をかいた日のスーツをそのまま放置していると、いくら湿度や気温に気をつけていてもカビが繁殖し生えてきます。汗をかいた日のスーツにはスチームアイロンをかけ、匂いや汗を取ってからクローゼットにしまいましょう。
【2025年最新】スチームアイロンおすすめ人気14選!素材やコードの有無に注目して選ぼうスーツにビニールはかぶせない!
スーツをクリーニングに出した後、ホコリをかぶらないようにと付いてきたビニールなどをそのままにしてクローゼットにしまう方がいらっしゃいますが、カビ対策としては最もNGな行為です。 スーツにビニールをかぶせたままにしておくと、湿気が溜まりやすくなってしまいます。クローゼットにしまうときは特にビニールを外しましょう。
【2025年最新】衣類・洋服カバーおすすめ人気15選!効果・メリット・手作り術もブラシでできるだけ毎日ブラッシングしよう
スーツを着る機会が多いという人は、できるだけ毎日ブラッシングしましょう。そうすることでカビの餌となるホコリや皮脂を落とすことができ、カビを事前に予防する効果があります。面倒かもしれませんが、カビが生えたときの手間やクリーニング代を思うと毎日続けられるのではないでしょうか?
【2025年最新】洋服ブラシ人気おすすめ14選!選び方・使い方・手入れの仕方までスーツのカビを事前に防ぐことが大事
カビというのは自宅では応急処置程度でしか落とすことができず、余計なクリーニング代や手間を考えれば、事前対策がおすすめです。湿気対策だけでしかカビを予防できないと思っていた方や、カビが生えてしまうことを仕方ないと諦めていた方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
スーツの手入れのポイント3つ!ブラッシング・アイロン・染み抜きの方法も解説スーツの正しい洗濯方法|頻度・アイロンがけ・手入れしやすい人気おすすめスーツ3選も
スーツは干し方で決まる!おすすめハンガー5選と失敗してしまったときの対処法も解説