枕の形状はそのままだと干しにくいですよね。しかし、枕も布団同様干さないとダニやカビが繁殖して、健康被害まで及ぼす可能性があります。便利グッズを使用して、上手に干す方法をご紹介します。
目次
枕をこまめに干す理由
ダニ対策、ダニは枕に一番生息している!
ダニのエサである人の毛やフケがあり、汗を吸って多湿になる枕はダニにとって好環境で、寝具の中でダニが一番集まりやすいところです。ダニがいて困ることはダニに噛まれることです。ダニは大抵寝ている間に刺します。ダニに刺されやすい場所は脇腹・腕の内側、お腹・股などの体の柔らかくて肌が露出していない部分です。
ダニに刺されたら厄介なのがしつこい痒みです。蚊に刺されるより痒く、痒みは1週間程度続き掻きむしって飛び火することもあります。人を刺すダニは「ツメダニ」というダニで繁殖するシーズンは6月~9月で、これ以外の季節はツメダニが生存していないため刺されることはありません。
刺されやすい方は特に6月~9月の間は枕をこまめに干すと良いでしょう。特にダニの繁殖時期は週に2回干すことと掃除機で週2回程度吸うのがおすすめです。
アレルギーの方や敏感肌の方は、一番のアレルギー対策がダニの除去
喘息・湿疹・鼻炎などのアレルギー疾患の予防対策の第1歩がダニ対策です。主なアレルギーの原因となるのは「チリダニ」です。チリダニは名前の通り、フンと死骸がチリのように乾燥して粉々に砕けちり、空気中に舞い上がって人間の体に触れたり侵入することでアレルギー反応を起こす原因となります。
チリダニは人を刺さないため、アレルギー疾患のない方は関係ないと思われるかもしれません。しかし、人を刺すツメダニのエサとなるのがチリダニです。チリダニが繁殖すると捕食者のツメダニも繁殖してしまうため、チリダニをなくすことも重要です。
チリダニは天日干しただけでは除去できません。なぜなら、約60度以上の高温で20分以上の環境におかないと死滅しないからです。
チリダニは繁殖するのに最適な温度が20度~28度ですので、やはり布団や枕は恰好の繁殖場所です。厄介なので、チリダニにが繊維にしがみつく習性があり、洗濯してもしがみついて離れず水の中でも生き延びてしまうことです。
天日干しは必要ないの?
天日干しではダニを死滅させることはできませんが、住みにくい環境を作るために重要です。ダニ対策は、洗う(洗濯可能の枕)→干す→掃除機で吸う→ダニ避けスプレーやシートを設置するのがおすすめです。
高温乾燥機がある場合やコインランドリー、クリーニングなどを使用すれば、60度以上の高温で20分以上乾燥させると死滅させることができます。死骸もアレルゲンとなりますので掃除機で吸うことを必ず行いましょう。
繁殖に最適な湿度は60%~80%の多湿で、敵(ツメダニなど)に見つかりにくい繊維の隙間を好みます。したがって、繁殖させないためには湿度を下げることが重要になるため、汗などで湿度が高くなりやすい枕をこまめに干して乾かすことがとても大切なのです。
干すことにより湿度を下げることはできますがダニを死滅させることはできないため、掃除機でこまめに吸うのも不可欠です。さらに、ダニ避けスプレーやダニ取りシートを使用すると効果的です。
カビ対策
枕を使用していると寝ている間の汗で枕内に湿気がたまって、皮脂やフケなどを養分にカビが繁殖する環境が整います。カビを繁殖させないためにもまた、枕内の湿気をこまめに取り除く必要があります。風通しの良い場所で陰干しするだけでも湿気を取り除くことができますよ。
枕の干し方
枕は湿気が高くなりやすいものなので、週2回程度干すのがおすすめです。
天日干し
天日干しの効果
- 湿度を下げてダニやカビが繁殖しない環境をつくる
- 紫外線を当てて殺菌する
天日干しできる枕の種類
天日干しができる枕の種類はポリエステルわた・パイプ(ポリエチレン)・コルマ・そばがらなど洗濯表示で必ず確認しましょう。
- ポリエステル綿
- パイプ(ポリエチレン)
- コルマ素材(パイプ型、ビーズ型、ミニボール型)
- そばがら
洗濯が可能で天日干しが可能で取り扱いは簡単ですが、布団同様こまめにケアをしないとダニが繁殖しやすい素材です。天日干しして掃除機で吸うことをこまめに行いましょう。
ポリエチレン製のパイプはダニが住みにくいのが魅力で、丸洗い天日干しが可能で扱いが簡単です。
丸洗いできることが魅力コルマ。メーカーによっては陰干しを推奨している商品もあるため洗濯表示を確認してから天日干しするようにしましょう。
吸湿性・通気性に優れ寝ている間の余分な熱を外に逃がして汗などの余分な水分を吸収してくれる日本で古くから使用されている枕ですが、天日干しができても丸洗いができないことがほとんどです。中身を交換できる枕なら枕用そばがらを購入して交換することも考えましょう。
干し方
洗えるものは丸洗いするなどして、外で天日干しします。洗った場合は完全に乾くまで干さないで湿気を含んだままにしまうとカビが繁殖してしまうため完全に乾ききるまで干しましょう。
黒い生地に包んで干すと枕の中の温度が高くなり乾燥させる効果が高まります。干した後は、丁寧に表面を片面ずつ掃除機で吸います。ダニの餌となる人のフケや髪の毛、ダニの死骸を取り去ることができます。
陰干し
陰干し推奨の枕の種類
低反発ウレタン・羽根・スノー低反発・ビーズ
干し方
天日干しができない枕は太陽の紫外線により枕の中にあるものが傷んでしまうため風通しの良い場所で陰干しをしましょう。
- 低反発ウレタン
- 羽根
- スノー低反発
- ビーズ
紫外線に当たると劣化して耐久性が落ちてしまいますが、湿気がこもって中にカビが生えやすいため、こまめに陰干ししましょう。
羽根や羽毛は吸湿・放湿性に優れており頻繁に干す必要はありませんが、月に2回程度陰干ししましょう。羽根が傷んでしまうため叩かないように干しましょう。
スノー低反発とは、低反発ウレタン素材を細かく粉雪状に粉砕したものです。低反発ウレタン同様熱がこもりやすく蒸れやすいため、カビが生えやすいためこまめに干しましょう。また素材が片寄りやすいので優しくほぐしながら全体に広げて干します。
風通しの良い場所で陰干しをします。ビーズ枕の場合は、中身を丸ごと替えられる枕もありますので洗えないもので汚れが気になったら交換してしまいましょう。
枕を干すための便利なグッズ
プラスチック製枕ハンガー
プラスチックだから丈夫ですが、風が強かったり滑りやすい生地の枕だと落ちる可能性があります。また、小さくはたためないため収納するのに場所をとってしまいます。
【セリア・キャンドゥ】強力まくら干し
両方のフックをポールにかけると大きな枕を横にして干すことができます。片方だけフックをかけてもう一方を好きな位置の穴にかければどんなサイズの枕でも干すことができ、ぬいぐるみなど枕以外のものも干せます。
こちらは底の部分にある穴に突起を差し込んではめて使用しますが、少し力が必要です。たたんでしまうには毎度外したり、はめ込む必要が面倒に感じるかもしれません。
【CAINZ(カインズ)】まくら干し
出典:カインズ
上記と同様の形で底をはめ込んで使用するタイプのまくら干しです。色がホワイトなのでホワイトでインテリアや洗濯用品を揃えている方にはぴったりの商品です。
まくら干し
こちらのまくら干しは、自分で組み立てる必要がなく底の部分が稼働するため、どんなサイズの枕も入れやすく、真ん中で折りたたんで収納できます。立てて隙間に置くこともできますよ。
まくら干しネット
ネットに入れるため風が強くても落ちにくく、小さくたためるため収納場所に困りません。しかし、縦の長さが長い枕だと入れにくかったり、洗濯した後の水気を含んだ枕や低反発枕などの重い枕を干すと、使用しているうちにネットが破れたりする可能性があります。
【ダイソー】2段まくら干しネット
家庭にあるハンガーに引っ掛けて干します。干すところが縦に2個付いているためm枕を横にして2個干すことができます。
【セリア】まくら干しネット
こちらも家庭にあるハンガーにメッシュ部分をかけて枕を干します。枕がひとつしか入りませんが、重みで破れてしまうことを考えるとひとつだけでも良いでしょう。通気性はもちろんのこと、安定感があります。
【ダイヤコーポレーション】枕用洗濯ネット
家庭のハンガーを入れて使用しますが、枕を入れるネットの部分を取り外しできるのでネットのファスナーを締めて洗濯後、そのまま上部のハンガー部分をホックで止めればネットから取り出さずに干すことができます。また、チャックは付いているため、風が強くても落ちないのもポイントです。ただしドラム式や乾燥機での使用はできないため、注意しましょう。
【Merry Night(メリーナイト)】まくら干し袋
ハンガーではなく、ポールにそのまま通して使用するタイプで、枕を2個干せます。黒色なので陰干し用の枕でも干せますし、紫外線による色あせや色焼けを防ぎ、外干しにより枕に付着する可能性のあるホコリや花粉、汚れを防ぎます。
ダニ避けすると効果的!
干してからスプレーするだけの子供に優しいダニ対策
【あしたるんるん】ママのためのシュシュッと簡単ダニスプレー
殺虫成分・化学薬剤不使用なので子供やペットがいても安心して使用できます。配合されている植物精油由来の青森ヒバ油は、ダニが嫌いとする成分を豊富に含み、さわやかな香りもします。また、防虫屋さんが作ったプロ仕様ダニスプレーのため、ダニが避ける忌避率は95.9%です。枕を干した後シュッと手軽にスプレーしておきましょう。
ダニ捕りシート
【日革研究所】ダニ捕りロボ
ダニを大量に捕獲して、乾燥・死滅させる日米特許取得の技術が詰まったダニ捕りシートです。シート内に入ったダニを100%死滅させることができます。死滅させることにより増殖を100%抑えることができます。
干しにくい枕は便利グッズを使用してこまめに干しましょう!
枕を干さないとダニやカビが繁殖して体に悪影響を及ぼす可能性まであります。枕の形状はそのままでは干せないものがほんとんどなので、今回ご紹介した便利グッズをうまく使用して上手に干しましょう。
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