アクリル素材はウールよりお手ごろ?特長とおすすめの着用シーズン・方法

アクリル素材はウールよりお手ごろ?特長とおすすめの着用シーズン・方法

明日可

寒い季節に欠かせないアイテムとして『ニット』があります。今回は、ニットの素材のひとつである『アクリル素材』について詳しくご紹介します。アクリル素材の種類やメリット・デメリットなど素材の特性を知ることで、ファッションに上手に活用することができます。ぜひチェックしてみてください。

アクリル素材の特徴

アクリル素材の特徴

アクリルとは

アクリルとはポリエステル、ナイロンの三大合成繊維のひとつで、ウールに近い風合いをもつ素材です。セーターによく利用されていますが、肌着や靴下、ぬいぐるみ、毛布にも使用されています。アクリルの原料には、『アクリロニトリル』という石油が使われています。

アクリルの種類

アクリルには短繊維(ステープル)という、ウールに似た性質の繊維と長繊維(フィラメント)と呼ばれるシルクに似た繊維の2種類あります。しかし、衣類の表示にアクリルの種類まで記載されていませんし、衣類に使用されるのは『短繊維(ステープル)』が半数以上を占めています

短繊維(ステープル)について

熱を加えて引き延ばして、バルキー性(かさ高)を持つ繊維です。薬品に強いので、カビや虫食いといった被害を受けにくく、保管も簡単です。保湿性が良く、ふっくら暖かく感じます。シワになりにくいですが、毛玉や静電気が起きやすい性質を持っています。

長繊維(フィラメント)について

シルクのようなしなやかな繊維のことで、染色性に優れており、色鮮やかなデザインを楽しめる素材です。ステープル同様、カビや虫食いといった被害を避けることができます。繊維が細いので、引っかけやすく、熱に弱いので変形することもあります。

アクリルはウールに似た素材

さきほど、「アクリルはウールに近い風合いを持つ」と説明しましたが、違いも大きくあります。まず。ウールは天然素材なのに対し、アクリルの原料は石油なので素材はまったく違います。ウールの持つ「ふっくら柔らかく暖かい」という特徴を人工的に持たせた繊維で、ウールに似た肌触りや保温性があります。

アクリル素材のメリット・デメリット

アクリル素材のメリット・デメリット

アクリル素材のメリット

保温性がある

なんといってもアクリル素材のメリットは、保温性です。暖かい着心地なので、寒い冬にも大活躍します。ただし、暖かさはウールには劣ります。

価格が安い

アクリルは合成繊維なので、大量生産が可能です。そのためウールよりも安い価格で購入することができます。

虫食いやカビの心配がない

ウールの場合は、タンスにしまっておくと、虫食いやカビの心配がありましたが、アクリルは影響を受けないので、そこまで収納時にケアが必要ではありません。今年着たアクリル衣類が、来年もそのままの状態で着ることができるので嬉しいですよね。

乾きやすい

アクリルは吸水性・吸湿性が低いので乾きやすい素材です。そのため、「すぐに乾いてほしい」という人にはおすすめです。

自由に染色ができる

アクリルは鮮やかな色でも染色が可能な素材です。ウールは色落ちしにくく、どちらかといえば落ち着いた色合いが魅力ではありますが、アクリルは自由に染色できるので、よりおしゃれを気軽に楽しむことができます。

アクリル素材のデメリット

汗を吸わない

アクリルの最大のデメリットは、吸水性・吸水性がないことです。そのため、着用時に汗を吸わないので、服の中でベタついたり蒸れたり、汗冷えして体調を崩すこともあります。

毛玉ができやすい

アクリルの素材はウールに比べて毛玉ができやすいといわれています。毛玉の手入れをするときも、ウールのほうが簡単に取ることができます。

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熱に弱い

アクリルは熱に弱い素材です。着用時は問題ありませんが、洗濯して乾燥機を使用する際には、乾燥機が使用可能かどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

静電気が起きやすい

アクリルは静電気が起きやすいといわれています。寒い冬に「バチッ」とくる経験をした人も多いでしょう。反対にウールは静電気も起きにくい素材です。静電気が起きやすいということは、ホコリを寄せつけやすいので、より入念なお手入れが必要になります。

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アクリル素材の服はどんな服?

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秋・冬の季節におすすめ

アクリルは主にセーターや靴下、毛布、ぬいぐるみに使用されています。特に秋・冬といった肌寒い季節には、セーターやニット、靴下などアクリル素材を使用した衣類が多く販売されています。ふわふわの暖かいニットも、低価格ならアクリル素材のものが多いのも特徴です。

また、落ち着いた色合いだけでなく、赤や青、黄色など鮮やかな色のニットもアクリル素材を使ったものです。また、最近ではアクリル素材を使用した毛布も多く販売されています。天然素材のものより低価格で、カビや虫食いの心配もないため、お手入れも簡単ですよね。

夏にアクリル素材は暑い

アクリル素材は通気性が悪いので、夏は汗が発散されず、とても暑く感じます。ただし、アクリル素材のストールなどは、風よけになるので冷房対策には有効でしょう

アクリル素材を上手に使っておしゃれを楽しもう

最近ではウール素材の洋服より、アクリル素材の洋服が増えてきましたよね。手入れも簡単で肌触りもよく、デザインも豊富なことから、アクリル素材を身につける人も多くなってきています。

アクリル素材にもメリット、デメリットがありますが、正しい知識を得ることで上手に活用することができます。冬に欠かせないセーターやニット帽、靴下など、アクリル素材の衣類で冬のファッションコーディネートを楽しんでくださいね。

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