小さな子どもと暮らしていると、布団におねしょをされて困ってしまう方も多いかと思います。特に、布団やマットレスにまでおしっこが染み込んでしまうと、どうやってお手入れしたら良いのか悩んでしまいますよね。今回は、おねしょ布団のお手入れ方法をご紹介します。
目次
おねしょ布団はなぜ臭くなる?放置してはいけない理由
子どもがおねしょをした布団の始末が面倒だからといって放置しておくと、強烈な臭いを発するようになります。
これは、時間の経過で尿が細菌に分解されてアンモニアが発生し、刺激臭につながるのが原因です。
そのまま放っておくと、アンモニア臭が布団に染み付いてしまったり、雑菌やカビが繁殖したりする危険性もあります。布団の衛生環境を守るためにも、おねしょ布団は絶対に放置しないようにしましょう。
おねしょ布団はスピードが命!すぐに対処しましょう
おねしょ布団は対処が遅れると、布団から染み出したおしっこが畳やカーペットにまで染み込んでしまうことがあります。
畳やカーペットにまで染み込んでしまうと、お手入れがさらに大変になるのでおねしょはスピーディーに処理しましょう。
このとき、子どものお尻が濡れているときは、布団の下にバスタオルや新聞紙を敷いて応急処置するか、パートナーと役割分担をしながら子どもの着替えや肌のケアを優先的に行ってくださいね。
おねしょ布団を部分洗いする3つのステップ
おねしょ布団は早い段階で汚れを落とすことが重要です。ただし、適当に洗うだけではかえって汚れが酷くなってしまう場合もあります。
万が一のときに慌てないように、正しい部分洗いの方法を覚えておきましょう。
1.タオルなどを使って尿の水分を取り除く
まず、おしっこで濡れた布団の水気を取り除きましょう。
濡れている部分にバスタオルを被せて、上からしっかりと体重をかけると布団の水分を効率よく吸収できますよ。
バスタオルが汚れることが気になる方は、吸収力の高い紙おむつやペットシーツを使用してもかまいません。
このとき、布団を雑巾のように絞るのは絶対にNGです。布団の繊維を傷めたり、生地が破けたりする恐れがあります。優しく押し込むようにして水分を取り除きましょう。
2.おねしょ布団に重曹を振りかけて水分を取る
タオルでは取り切れなかった水分は、重曹を使って吸い取りましょう。
おねしょのシミが残っている部分に粉末タイプの重曹をたっぷり振りかけ、しばらく放置します。時間が経って重曹が水分を吸い取ったら、掃除機などを使って重曹を取り除けばOKです。
重曹は水分を吸い取るだけではなく、特有の臭いを消してくれる効果も期待できるため、布団にシミや臭いが残ることを防げます。
重曹によるお手入れはおねしょ直後が最も効果的なので、気付いたらすぐに重曹を使うようにしましょう。
重曹は洗濯でも大活躍!特徴や注意点を知って効果的に使おう3.おねしょ布団の臭いはクエン酸水で取り除く
気になる臭いの元であるアンモニアはアルカリ性です。そのため、臭いを元から除くためには、酸性のクエン酸が効果を発揮します。
おねしょにクエン酸を活用する際は、クエン酸水を作ってスプレーボトルに入れると便利ですよ。クエン酸水の作り方と使用方法は以下の通りです。
クエン酸がないときは酢やレモン汁で代用してもOK
クエン酸はドラッグストアやホームセンターで購入可能ですが、「うっかり買い忘れた」という場合もありますよね。そんなときは、家庭にある酢やレモン汁で代用してもOKです。
酢やレモン汁はどちらも酸性ですので、アルカリ性の汚れを中和して落とす効果が期待できます。ただし、酢を使う場合はツンとした臭いが発生するので、苦手な方はレモン汁を選ぶと良いでしょう。
クエン酸を酢で代用する際は、砂糖を配合していない“穀物酢”や“ホワイトビネガー”などの食用酢を選ぶのがベターです。
砂糖が含まれるすし酢や黒酢などはべたつきの原因になるので注意してくださいね。
濡れたおねしょ布団にいきなり消臭スプレーを使うのはNG
臭いが気になるからといって、濡れた状態のおねしょ布団にいきなり消臭スプレーを吹きかけるのはNGです。
まず、アンモニア臭を取り除くためには布団の水分を吸収し、クエン酸でケアする必要があります。
そのため、濡れた状態で消臭スプレーを使っても、臭いを取り除くことはできません。それどころか、香りが混ざりあって逆に臭いが酷くなるケースもあります。
除菌・消臭スプレーを使う場合は、クエン酸で臭いを除去した後、布団を乾かしてから仕上げとして使ってくださいね。
おねしょ布団を丸洗いする3つの方法
こまめに部分洗いをしていても、おねしょを繰り返すことで黄ばみや臭いが気になってくる場合があります。そんなときは、布団の丸洗いにチャレンジしてみてください。
おねしょ布団をセルフで洗濯する方法は3つあります。これからご紹介する洗濯方法を参考にして、布団を丸洗いしてキレイにしましょう。
1.洗濯機で洗う方法
洗濯前に寝具用の大きな洗濯ネットを用意しておきましょう。90cm×110cmほどの大きな洗濯ネットがあれば、大きな布団もすっぽり入りますよ。
布団を洗濯機に入れる前に、洗濯槽に注水してから洗剤を溶かしておきます。このとき、布団に直接洗剤をかけてしまうとムラになり、洗剤の効果が半減するおそれあるので要注意です。
洗剤を溶かしきったら洗濯ネットに入った布団を洗濯槽に入れて、毛布洗いや大物洗いなどのコースを選択してスタートボタンを押してください。
洗濯が終了したらすぐに干しましょう。
2.浴槽で洗う方法
まず、布団が浸かるくらいの量のぬるま湯を浴槽に入れて、洗剤を溶かしておきます。
このとき、布団表面のほこりやペットの毛などをあらかじめシャワーで落としておくと、布団をスムーズに洗えますよ。
4つに折りたたんだ布団を浴槽に入れて、軽く押し洗いをします。途中でひっくり返すのも忘れずに行ってください。
浴槽の栓を抜いたら再度踏んで水気を切ります。水が出なくなるまで踏んだら、シャワーを使ってすすぎましょう。洗剤が出なくなったらOKです。
もう一度浴槽にぬるま湯を入れ、柔軟剤を投入して布団に浸透させます。その後、足踏みをして水気を切ったら、シャワーでしっかりすすいでください。
次に、浴槽のフチに布団をかけて1時間ほど放置しましょう。自然に水が切れるため、脱水の代わりになります。
ある程度水分が無くなったら、2日ほど天日干しして完了です。
3.コインランドリーで洗う方法
布団を洗濯ネットに入れたら、そのまま洗濯機に入れましょう。洗剤が自動投入される機械でない場合は、このとき一緒に洗剤を投入してください。
洗い終わったらネットから取り出し、乾燥機へ移します。乾燥は60分以上のコースを選び、湿気が無くなるまでしっかりと乾燥させましょう。
時間は約2時間、費用は1,000~2,000円とかなり手軽に洗濯できるので、時間が無い方はコインランドリーがおすすめです。
コインランドリーの使い方をマスター!料金相場・所要時間や注意すべき4つのポイントおねしょ布団を手洗いする際の注意点
布団を洗濯するときは、布団の劣化を防ぐためにもいくつかの注意点に気を付けながら洗わなければいけません。
自分で布団を洗う場合は、以下のポイントを踏まえて洗濯するようにしましょう。
洗濯表示を確認する
まず、布団に付いている洗濯表示のタグをチェックして、布団がセルフで洗えるかどうかを確認しましょう。
セルフで洗える布団は手洗い表示があるものと、洗濯機マークがあるものに限ります。水洗い表示が×になっているものは、セルフでは洗えないので専門のクリーニング店に依頼しましょう。
布団の素材・製法をチェックする
素材によっては洗えない布団も存在しています。
例えば、中わたに真綿(絹)を使用している布団を洗うと、中わたが縮んで固まってしまうので洗濯できません。
ほかにも、綴じ目が接着剤仕上げのノンキルト加工羽毛布団は、洗うと接着剤が剥がれて羽毛が片寄ってしまうので水洗いはNGです。
布団を洗う際には、事前に素材や特徴をしっかり確認してくださいね。
40℃前後のぬるま湯を使って洗う
おしっこが付着した寝具を洗うとき、70℃以上の熱湯をかけるのは避けましょう。
おしっこには微量ですがたんぱく質が含まれており、70℃以上のお湯をかけるとたんぱく質が凝固して落としにくくなってしまいます。
反対に、冷たい水を使うと洗剤の洗浄力が低下し、汚れが落ちにくくなってしまうため、おねしょ布団を洗うときは熱すぎず冷たすぎない40℃前後のぬるま湯が最適です。
おねしょ布団の干し方
水分や湿気が残った状態で布団を放置しておくと雑菌が増えやすく、カビやダニの繁殖にもつながります。そのため、おねしょ布団を洗ったら素早く乾燥させましょう。
この項目では、おねしょ布団を乾かす方法をご紹介します。
天日干しをしてしっかり乾かす
晴れている日は天日干しで乾かしましょう。太陽光には菌の繁殖を防ぐ効果があるので、なるべく布団全体が太陽光に当たる場所に干すとベストです。
大きな布団は2本の物干し竿を使用して、M字型に干す方法をおすすめします。しっかりと広げて干し、1~2時間に1回はひっくり返しながら両面を乾かしましょう。
雨の日や夜中は布団乾燥機を使って乾かす
雨の日や夜中におねしょ布団を洗った場合は、布団乾燥機を活用して乾かしてください。布団乾燥機は湿気やダニ対策にもなるので便利ですよ。
布団乾燥機が無い場合は、ドライヤーでも代用できます。ただし、非常に時間と根気が必要なので、時間に余裕がない方はコインランドリーの乾燥機などを活用してください。
おねしょ布団の干し方
おねしょがマットレスにまで浸透している場合は、マットレスの素材に応じて適切なお手入れをしましょう。
この項目では、マットレスの素材別に分けて自宅でできるお手入れ方法をご紹介します。
高反発ウレタンマットレスの洗い方
まず、マットレス側の生地が取り外せる場合は取り外し、クエン酸水を混ぜたぬるま湯で予洗いしてから洗濯機で洗っておきます。
続いて、中材がおねしょで濡れていたらぬるま湯で洗い流してください。途中でクエン酸水を垂らして揉み洗いもプラスします。汚れがひどい場合は、タオルなどに中性洗剤を垂らして、叩き洗いするのが効果的です。
洗い終わったらタオルを押し当てて水気を切り、扇風機の風を当てたり、ドライヤーの熱風を当てたりしてしっかり乾かしましょう。
このとき、水気を切るためにマットレスを絞ってしまうと、ウレタンがちぎれる恐れがあるので要注意です。
低反発ウレタンマットレスの洗い方
マットレス側の生地を取り外したら、クエン酸水を混ぜたぬるま湯で予洗いし、洗濯機で洗っておきます。
低反発ウレタンマットレスの中材は、液体を浸しすぎると劣化するので注意が必要です。
中材に付着したおねしょ汚れは、タオルや紙おむつなどで水分を吸い取った後、クエン酸水で濡らしたタオルで拭き取るのみにしておきましょう。
低反発ウレタン素材は水気が抜けにくいので、なるべく内部まで濡らさないようにしてください。汚れがひどい場合は丸洗いではなく、マットレスの買い替えをおすすめします。
スプリングマットレスの洗い方
スプリングマットレスは、マットレス側の生地を取り外せないことがほとんどです。
そのため、洗う際は生地の上からクエン酸水を含ませたタオルで叩き洗いをして、汚れを拭きとる方法しかありません。
表面のおねしょ汚れだけなら拭き取るだけでOKですが、おしっこが内部にまで浸透していると自宅で洗うのは不可能なので、クリーニング店に依頼しましょう。
自宅で洗えないおねしょ布団はクリーニング店に依頼しよう
自宅で洗えないおねしょ布団やマットレスは、クリーニング店に依頼しましょう。
店舗に行かなくても集荷に来てくれるサービスなら、重たい布団を持ち運ぶ必要もありません。この項目では、宅配に対応した布団クリーニングサービスを3つご紹介します。
ふとんリネット
・画像引用:ふとんリネット HP
『ふとんリネット』の魅力は、依頼する布団の枚数が増えるほど割引率が上がるお得な料金設定です。子どものおねしょ布団だけではなく、家族の布団もまとめて洗濯したいという方におすすめします。
ただし、濡れている状態の布団は対応していないため、おねしょで濡れた布団は部分洗いをしたうえで発送するようにしましょう。
せんたく便 ふとんパック
・画像引用:せんたく便 HP
『せんたく便』は、ただ布団を洗うだけではなく、快眠と健康に悪影響を与えるダニやアレルゲンを撃退するのが特長です。
せんたく便の布団丸洗いサービスは、東京都衛生研究所で行われた布団丸洗いの殺ダニ効果試験で、コナヒョウダニが100%死亡することを認められています。
水を使った自然な洗浄法を採用しているため、綿を一本ずつキレイに梳き起こし、空気を抱え込んだふっくら柔らかな仕上がりを実現します。
しももとクリーニング
・画像引用:しももとクリーニング HP
布団をクリーニングに出すと、返却まで1週間~1ヶ月ほどかかってしまいます。
業者によって返却までの期間は様々ですが、返却を待つ間に布団が無いと困る方も多いのではないでしょうか。
『しももとクリーニング』では、おねしょ布団をクリーニングに出してから、戻ってくるまでの間に使える布団をレンタルできます。
替えの布団が無くて困っているという方でも安心して利用できそうですね。
おねしょから布団を守るために便利なグッズ
おねしょによる布団の汚れを最小限に抑えるためには、便利グッズを活用すると良いでしょう。ここでは、おねしょ対策に有効なおすすめグッズをご紹介します。
おねしょシーツ
布団やマットレスにかぶせて使えるおねしょシーツは、おねしょ対策のマストアイテムです。
子どものおねしょが心配な時期は、普段のシーツやタオルケットの代わりにおねしょシーツを使うことをおすすめします。
【ケラッタ】防水 おねしょシーツ
表面は柔らかな綿100%のパイル生地で、裏面は水分に強いポリウレタンコーティングが施されているシーツです。防水機能はもちろんのこと、さらっとしたコットン生地で肌触りも良いのが嬉しいですね。
洗濯ネットに入れれば、洗濯機で丸洗いもできます。布団を洗うより簡単にお手入れができるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
- サイズ:シングル100×200cm
- カラー:イエロー、ピンク、ブルー
【アールスタイル】防水 おねしょボックスシーツ
マットレスへのおねしょを防ぎたい方には、『アールスタイル』のボックスシーツがおすすめです。
側面部分まで防水加工されているので、おしっこの伝い漏れが起きてしまったときでも、ベッドの側面を汚さずに済みます。
防菌・防臭加工済みパイル生地を使用しているため、肌触りが良いうえに雑菌や臭いをブロックできるのが魅力です。
子どもの肌に直接触れるものだからこそ、ふかふかで衛生的なシーツを選びたいという方におすすめですよ。
- サイズ:100×200×30cm
- カラー:イエロー、ピンク、ブルー
おねしょケット
トイレトレーニングを始めて、夜におむつを履かせるのを止めた頃はおねしょの発生確率が高まります。
おねしょが続くと自信を無くしてしまう子もいるので、早いうちにおねしょケットを履かせて対策してあげましょう。
【コジット】腹巻付おねしょ対策ケット
お腹が冷えにくい腹巻が付いたおねしょケットです。ウエストは総ゴムなので履きやすく、寝返りしやすいズボンタイプで子どもの快眠をサポートします。
完全防水というわけではありませんが、防水テープ仕様になっているので、寝る前に履かせればおねしょ対策に役立ちますよ。心配な方はおねしょシーツも併用すると良いでしょう。
- 総丈:55cm
- ウエスト:53~59cm対応
【ベルメゾン】おねしょズボン
表地と裏地の間に防水ラミネートシートを挟むことで、肌触りの良さと防水性を両立したおねしょケットです。パジャマの上から履くだけで、おねしょが布団へ染み出すのを防ぎます。
ドット柄、星柄、アニマル柄など種類が豊富で、子どもが好きなデザインを選べるのが嬉しいですね。ホームクリーニング可能ですが、手洗いのみ対応なので注意してください。
- 総丈:小43cm、大53cm
- ウエスト:小49~55cm、大53~59cm対応
おねしょした布団は早めに対処しよう
子どものおねしょが続くと、毎朝の処理でうんざりしてしまう方も多いかと思います。しかし、子どもの肌に触れる布団をキレイに保つためにも、おねしょ布団は早めに対処するのが大切です。
手洗いが大変だという方は、コインランドリーやクリーニング、便利アイテムを活用するのをおすすめします。少しでも手間を省いて、日ごろの家事の負担を軽減しましょう。