綿素材にも種類があった?特徴や5つのメリットを知って有効的に取り入れよう

コットン

まりや

綿は、Tシャツから下着、コートに至るまで幅広い衣類の素材に使われていて、多くの方が綿製の衣類を持っているのではないでしょうか?それほど多用されるのは、綿には多くのメリットがあるからです。今回は、身近過ぎて普段あまり気に留めていない綿の特徴について詳しく調べてみました。

綿とはどんな素材?

コットン

綿の特徴

綿は英語で「コットン」と呼ばれ、もしかしたらコットンの方が聞き慣れているかもしれません。アオイ科である「ワタ」の種子から採れる木綿から作られた繊維です。ワタは同じ株から何度も花を咲かせる多年草で、花はかわいらしいクリーム色をしています。花の寿命はとても短く、3日ほどで地面に落ちてしまいますが、そのあとに青い実がなり、成熟すると中から白い綿で溢れます。

白くて丸い形状から、「コットンボール」と呼ばれています。コットンボールは弾力性や保温性に優れていて、実の内部にある種を守るための働きを担っています。その性質を利用し、私たちは繊維素材として衣類などに活用しているのです。

綿の歴史

綿を栽培した最古の記録は、8000年ほど前のメキシコといわれていて、8000年前の種も見つかっています。メキシコは木綿の種類が多いことも有名で、今でも綿生産が栄えている国です。他にも、綿の歴史はバングラデシュやインドで7000年も前からあり、綿は古くから利用されていることが分かります。

また、綿の産地としてアフリカやオーストラリアも有名で、基本的には暖かい地域での栽培が向いている植物です。そのためヨーロッパなどではなかなか育たず、日本には8世紀末頃伝来したといわれていますが、日本でも上手く栽培することができませんでした。

そのため中国からの輸入でしか綿を手に入れることができず、綿は高級品として市民には手が出せない代物だったそうです。しかし戦国時代以降は綿の需要が拡大し、日本でも栽培するコツを得て大々的に生産されるようになりました。

綿の種類

一言に『綿』と言っても様々な種類があります。どんな種類があるのか見てみましょう。

糸

普通の綿

私たちが普通に目にする綿は、繊維の長さで品質が異なります。短繊維、中繊維、長繊維の3つに分けてご紹介していきます。

短繊維

繊維の長さが10~20mm程度のものを短繊維と分類し、これらは紡績には向かないので糸にされることないく、繊維が丈夫という特徴からクッションや布団の詰め物に使用されます。インド産の「デシ綿」などが短繊維にあたり、木綿と呼ばれるのはこの品種のものです。

中繊維

繊維の長さが22~28mm程度のものは中繊維に分類され、これが綿の平均の長さです。世界の綿の3/4以上を占めるといわれる「アップランド綿」が有名で、綿で作られる衣類のほとんどはこのアップランド綿から作られています。原産地はメキシコですが、中国、インド、アメリカ、オーストラリアなどでも生産されています。

長繊維

繊維の長さが29~38mm程度のものは長繊に分類されます。繊維が長いのはもちろん、細く非常に繊細です。長繊維は綿の中で1番高級品とされていて、まるでシルクのような肌触りとなっています。種類は「スーピマ綿」や「エジプト綿」などがあり、綿の中でもかなり希少で、生産量は8%ほどしかありません。

オーガニックコットン

普通の綿とは別に、オーガニックコットンというものがあります。オーガニックコットンはオーガニック農産物等の基準を守り、2~3年以上の実践を経て認証機関から認定を受けたファームで栽培された綿花を指します。栽培時に使用する農薬や肥料に厳格な基準が設けられ、生産から加工までの工程全てにおいて化学薬品の使用などが控えられているのが特徴です。

普通の綿には大量の化学薬品が使用されていますが、オーガニックコットンは環境や社会への配慮の意味を込め、オーガニックにこだわった綿作りをしているのです。環境にやさしく、普通のコットンより肌触りが良いですが、色あせが早いなどのデメリットもあります。

カラードコットン

カラードコットンとは、綿花自体に初めから色がついている綿のことです。綿と言えば白色を思い浮かべる方が大半だと思いますが、これは市場で白が好まれたことにより色付きの綿が減少したためです。染色するときには白のほうがよく染まるため、きれいな真っ白の綿を作るために品種改良が重ねられていました。

しかし最近は環境問題などが着目され、化学薬品等で染色するものより、天然の色合いを大切にする風潮が広まったことから、カラードコットンの需要が拡散されています。カラーはブラウン系やグリーン系が存在し、組み合わせれば柄物の衣類も作ることができるので、意外と用途の幅が広くなってきています。

また、漂白や染色が必要ないため、繊維が薬品で傷むことがなく丈夫という特徴もあります。さらに、もともと色がついているものなので、色落ちなどの心配もありません。自然な色合いが好みで、環境にも配慮したい方にはおすすめしたい綿です。

良い綿とは?

綿には様々な種類があることが分かりましたが、綿のランクを判断する上で重要なのが繊維の長さです。綿は天然のねじれの性質を持ち、これが繊維に強度を与えています。糸にするためには長さがあったほうがよく、細ければ細いほど撚りやすいので、長繊維は綿の中で1番グレードの高いものと言えます。触り心地も抜群ですし、光沢が出るので高級品として扱われます。

綿のメリット

それでは綿が選ばれる理由を詳しく見てみましょう。

肌ざわり抜群

綿は繊維の先端が丸くなっているため、抜群の触り心地の良さがあります。肌に直接触れる衣類に使用されていると、着た瞬間気持ちよく違和感なく身に着けることができるので、下着にも使用されます。また、赤ちゃん用の衣類は綿製品が多く、弱い肌でも身に着けやすいのが特徴です。

繊維が長い長繊維の綿ほど着心地の良さが上がりますので、やはり値段が高い綿ほど肌触りが良いでしょう。また、オーガニックコットンやカラードコットンは安全性に優れていますので、肌が弱い方でも安心して着ることができます。

吸水性に優れている

綿は水分を吸収する性質があるので、汗をよく吸い取ってくれます。それは、綿の繊維の構造に理由があり、顕微鏡で見てみると繊維の断面は丸が数珠状にいくつも並んでいるように見え、この丸の中心が空洞になっています。この空洞に水分をたっぷり含むことができるので、吸水性に優れているのです。

暖かさと涼しさを兼ね備えている

綿の断面が空洞になっているおかげで、熱を伝導する力があまりありません。そのため衣類にたまった熱が放出されないので、冬は体温を外に逃がさず暖かさを保ってくれるのです。逆に夏場は、汗を吸収して外に放出しようとするときに、水分が気化するための熱を奪うため、温度を下げる性質があります。そのため体温が下がったように感じ、涼しく過ごすことが可能です。

丈夫なため長持ちして、アイロンがけもしやすい

綿は強度が強い繊維のため長く愛用できます。水に濡れるとさらに強度が増すので、洗濯を繰り返しても傷みにくい特徴もあります。さらに熱にも強いので、しっかりとアイロンをかけても大丈夫です。

染色しやすく発色も良い

白色の綿はどんな色にでも染まりやすい特性があります。吸水性に優れているので、染料もよく吸収するのです。そのため、様々なデザインが施しやすく、Tシャツなどはほとんどが綿素材です。また、染料が染み込みやすいのと同じように、漂白剤も浸透しやすいので汚れを落としやすいメリットもあります。

綿のデメリット

綿にも良いところばかりではなく、デメリットも存在します。デメリットも知ることで、用途にあわせて選ぶ基準にしてみましょう。

服

すぐシワになり、縮むこともある

綿の最大の特徴はその吸湿力で、それは水を吸うと膨れてしまうという性質とセットになっています。綿が水を含むと、繊維は20%近く肥大するというデータもあり、糸自体が太くなってしまいます。そうすると引っ張られた糸は長さが短くなり、そのまま乾かすことによって縮んでしまいます

天然繊維ならではの性質のため、どうしても縮みはつきものですが、干すときにしっかりと伸ばすことでだいぶ避けることができる現象です。また、水分を含むとシワになりやすいので、アイロンがけは必須です。

汗がなかなか乾かない

優れた吸水性は様々なメリットがありますが、逆に乾きにくいというデメリットと表裏一体となっています。夏場や運動後の汗はよく吸収してくれますが、その水分はなかなか乾きにくくなっています。湿った状態が続いてしまうので、敏感肌の方は汗で肌荒れを起こすこともありますし、汗冷えが発生することもあります。

黄ばみが目立つ

染色しやすい繊維ですので、色が入りやすいと言えます。そのため黄ばみやすかったり、すぐに汚れがついてしまうこともあります。しかし汚れがつきやすくても、落としやすいのでこまめな洗濯を心がければ大丈夫でしょう。

合成繊維より価格が高め

綿の価格は幅広くありますが、基本的に生産は人工的にできないため、天候の影響を受けて価格が変動してしまうことがあります。不作のときは高騰することもあり、とくに高級な綿はさらに高くなってちょっと手が出しにくい価格帯になります。

綿はこんな人におすすめ!

肌が弱い

敏感肌やもともと肌が弱いアトピーの方などは、ぜひ綿を着用してみてください。肌に接触しても刺激がほとんどないため、安心して着用できます。特に、綿100%のものは赤ちゃんの肌着にされるほどで、合成繊維でかゆみや痛みを感じる方におすすめです。

体臭が気になる

体臭が気になる方は綿素材のものを試してください。わずかな汗なら吸収して臭いを外へ逃がさないようにしてくれます。ただ、大量の汗をかくとなかなか乾かない性質から、雑菌が繁殖する恐れもありますので、運動時などはおすすめできません。

静電気を避けたい

冬場の静電気に悩まされているなら、綿素材のみのコーディネートを考えてみましょう。もともと天然繊維は静電気を起こしにくく、綿は吸水性からさらに静電気の発生率が低くなっています。そのため毛玉もできにくいのが特徴です。

コットン

綿素材の特徴を知ればもっと着たくなること間違いなし!

普段素材は意識せずに衣類を選んでいるかもしれませんが、綿のメリットは衣類にとても向いているので、無意識のうちに綿製の衣類を手に取っているかもしれません。1年間を通して着用できるのが綿のメリットでもありますので、そのメリットを最大限に生かした衣類を探して、ぜひお気に入りにしてみてください。