冬には欠かせない羽毛布団ですが、季節が変わると必要なくなるので収納しますよね。羽毛布団、どのように収納していますか?今回は羽毛布団を長持ちさせるための収納方法のポイントや羽毛布団の畳み方、また注意点など羽毛布団に関するいまさら聞けないことを詳しくご紹介します。
目次
羽毛布団の特徴
寒い冬に大活躍するのが羽毛布団です。ふんわりとしたボリュームのある布団で、保湿力も高いという特徴があります。
羽毛布団って何?
そもそも、羽毛布団とは「鳥の羽と毛によって構成されている布団のこと」です。実は、鳥のどこの毛を、どのぐらいの量を使用しているかによって、羽毛布団か羽根布団か分かれます。
羽毛布団の特徴
羽毛布団の場合は、布団の中身がダウン50%以上となっており、羽根でなく毛を使用しています。軽くて弾力性があり、とても温かく感じます。また、吸湿性と放質性に優れているため、じめじめすることなく、羽毛布団をさわやかに保つことができます。
羽根布団の特徴
羽根布団の場合は、布団の中身がフェザー50%以上となっており、鳥の羽を使用しています。羽毛布団に比べると重さがあり、弾力性もありません。羽毛布団ほど保湿性もないので、購入する際には注意しましょう。
長持ちさせる!羽毛布団の収納方法
収納する前にしておくポイント
冬が終わり、羽毛布団を収納する際には、きちんと手入れをしておくことが重要です。そうすることで、羽毛布団を長持ちさせることができます。
カバーは綺麗に洗濯しよう
まず、羽毛布団に付けているカバーを外し、洗濯しましょう。カバーにも汗や汚れがついていますし、カバーをつけたまま収納してしまうと、羽毛布団にカバーの汚れが写り、雑菌の繁殖を促進することとなります。その結果、羽毛の劣化や嫌な臭いの原因となります。そして、洗濯したカバーは羽毛布団とは別に収納します。
クリーニングに出す
収納する前、羽毛布団はクリーニングに出しましょう。羽毛布団の汚れには、これらの可能性があります。
- ダニ
- ダニの死骸や抜け殻、フン
- カビ
- 細菌類
- 皮脂汚れ
- フケ、アカ
- 花粉
- 尿
- (ペットを飼っている場合は)ペットの毛
最近では、家庭の洗濯機で洗うことのできる羽毛布団も販売されていますが、羽毛が折れてしまわないようにクリーニングに出すことをおすすめします。できるなら、年に1回はクリーニングに出し、少なくとも2年に1回は必ずクリーニングで洗濯するようにしましょう。
しっかり乾燥させておく
クリーニングに出した後の羽毛布団も、すぐに押し入れに片付けるのではなく、一度乾燥させておきましょう。湿度の高い部屋にクリーニング後の羽毛布団をそのまま置いておくと、布団の内部に湿気が溜まってカビが発生する原因となります。羽毛布団を乾燥させる方法は2つあるので、ご紹介します。
- 天日干し
羽毛布団を天日干しすると、嬉しいメリットがたくさんあります。
- ダニ・カビ対策
- 保湿性の回復
- 臭い対策
天日干しをすることで、布団の湿気を取り除き、ダニを死滅させることができます。ダニは50℃以上の状況に20分以上おくことで、死滅します。夏場の暑い日に天日干しをすることで、ダニ・カビ対策となります。
湿気を多く含んだ羽毛布団は、保湿性も損なわれています。天日干しをすることによって、定期的に羽毛を乾燥させて湿気を取り除くことにより、温かくふんわりとした羽毛布団に生まれ変わります。
羽毛布団の中の羽毛は、動物性の天然素材(羽根)であり、商品によっては羽毛の臭いが残ることがあります。その臭いは湿気を含むと発生しやすくなるため、天日干しをして湿気を取り除くことで、布団の臭い対策にもなります。
- 布団乾燥機
布団乾燥機で乾燥させることにより、布団についたダニが死滅します。ダニは50℃以上で湿度55%以下の環境を30分維持すると、死滅してしまうので、天日干しができない環境なら布団乾燥機に頼るのもいいでしょう。
収納場所も乾燥させる
羽毛布団を収納する場所も、しっかり乾燥させておきましょう。押し入れなどは、ふすまを開けて風邪を通しやすくし、扇風機などを使って、押し入れの中でこもった空気を循環させ、外に追い出すことができます。
また、押し入れに収納する際は、直接床に置かずにすのこを利用すると、空気の循環が生まれます。ホームセンターなどで売られている、押し入れのカビ対策や防虫対策できる商品も活用しましょう。
収納のポイント
羽毛布団もクリーニングに出し、乾燥させ、収納場所も乾燥させました。次に、羽毛布団を収納する際のポイントをご説明します。
布製の袋を利用しよう
羽毛布団は、通気性のよい布製の袋の中に入れて収納するようにしましょう。羽毛布団収納バッグでもいいですし、持っていないという場合は羽毛布団を購入したときに入っていた袋でもかまいません。
ただし、購入時の袋がビニールの場合は使用はやめましょう。あくまでも布製のものに限ります。使い古したシーツにくるむのもおすすめです。
袋の口は少し開けておく
羽毛布団を袋に収納したら、袋の口は全て閉めずに2~3cm開けておきましょう。そうすることで、収納袋の中に湿気がこもってしまうのを防いでくれます。
また、一緒に防虫剤を入れておくことで、虫の予防にもなります。ただし、香りの強い防虫剤は、羽毛布団に臭いが移ることが考えられるので、無香料のものをおすすめします。
羽毛布団は一番上に置く
押し入れなどに収納する際は、羽毛布団だけでなくマットレスや敷き布団といった寝具も一緒に収納することが多いでしょう。その際、羽毛布団は一番上に置くようにしてください。
羽毛布団が押しつぶされてしまうと、羽毛が傷んでしまい、保湿力が損なわれることとなってしまいます。羽毛布団を傷めず長く使用するためにも、重ねる順番には注意して収納してください。
知っておきたい!羽毛布団のたたみ方
羽毛布団の収納ケースに収まるよう、たたみ方も見直していきましょう。
気をつけて!NGな収納方法
圧縮袋は使用しない
羽毛布団は、収納しようとすると思ったよりかさばりますよね。どうにかしてコンパクトにしたい、と思う気持ちも分かりますが、羽毛布団に圧縮袋の使用はおすすめできません。
羽毛布団を圧縮することで、羽根が折れてしまい、羽毛布団のふんわり感なや保湿力が損なわれてしまいます。また、押し入れの中で長期間圧縮したままにしておくと、ふんわり感がなくなり、ボリュームもなくなってしまいます。また、圧縮袋は通気性も悪いので、羽毛布団の収納には不向きです。
羽毛布団の生地がやぶれた場合の対処法
羽毛布団を収納する時、生地に傷ができていたり破れていたということがあるかもしれません。その時は破れたところを縫うのではなく、補修布を使い穴を防ぐようにします。
羽毛布団の生地は、ダウンプルーフ加工がされてあり、羽毛が飛び出さないようになっています。このダウンプルーフ加工は針で縫うことによりダメージを受けるので、縫わずに処理を行うことが大切です。
ですので、アイロンなどで熱圧着できる補修布を使用し、焦らず対処してください。
これは便利!羽毛布団の保管サービス
羽毛布団は収納するにしてもスペースを必要とするものですし、住宅事情によっては羽毛布団が収納できないため、購入しないということもあるでしょう。
そんな時に便利なのが羽毛布団の「保管サービス」です。クリーニング店によっては、クリーニングの終わった羽毛布団を次のシーズンまで預かってもらえるというサービスがあります。
収納場所は室温、湿気ともに管理も行き届いた場所であるため、虫やカビの発生の心配もありません。費用はかかりますが、その分メリットも多いサービスなので、保管に困っている場合はぜひ検討してみてください。
羽毛布団を使用する前のポイント
羽毛布団を収納・保管し、再び使用する季節となった時は、すぐに使用するのではなく、一日かけて干し、乾燥させた後に使うようにしましょう。収納袋から取り出した羽毛布団に空気を含ませてあげるようにし、布団を干すように干します。
そうすることで、ふんわりとした弾力性のある、保湿性の高い羽毛布団として使用することができます。
羽毛布団の通気性を保ちつつ、コンパクトに収納しよう
ご自宅の羽毛布団、もう収納しましたか。羽毛布団は、天然素材でできておりとても長持ちする布団です。より長持ちさせるためにも、羽毛布団の正しい収納方法は大切です。
クリーニングに出さない時は、せめて天日干しをしたり布団乾燥機でしっかり乾かすことで、ダニ予防にもなります。また正しいたたみ方で収納することにより、羽毛布団特有の通気性を保持し、次のシーズンもふわふわの弾力のある状態で使用することができます。
今まで他の布団と同じように収納していた場合も、ぜひ押し入れから取り出して再度正しい収納方法で収納してみてくださいね。