素材に合わせた帽子の洗濯にはちょっとしたコツがあります。家庭でもできる方法でパリッと清潔な帽子をいつでもキープすることができます。夏でもワンランク上の印象を与えましょう!
目次
帽子の洗濯方法
帽子には、外からの汚れ以外にも、顔や額の汗、頭皮・頭髪の汚れが直接つきます。そのため、正しい方法で、こまめに洗濯することが必要です。
洗濯表示を確認〜洗濯機を使える?手洗いのみ?
家庭では、おしゃれ着用洗剤(エマールなど)を使って、以下のマークがついた衣類(および「中性洗剤使用」の表記があるもの)が洗えます。
- 消費者庁は新しい洗濯表示について詳しく解説しています: 消費者庁HP
帽子の素材に分けて解説
綿100%
綿(コットン)は天然の繊維で肌触りがよく、通気性や吸湿性が高い丈夫な素材で、年齢を問わず多くの人に親しまれています。綿100%の帽子には、「縮みやすい」「放置すると汚れが落ちにくくなる」「黄ばみやすい」「シワになりやすい」という特徴があリます。時間が経過した汗の汚れは黄ばみの原因となるので、早めに部分洗いをし、手洗いで洗濯しましょう。
優しく、さっと手洗いする方法
※干し方は別に解説していますので合わせてお読みください。
洗濯機を使用する方法
汚れがひどいときは、上記の方法で部分的に手洗いをしてから洗濯機を使うことをお勧めします。
フェルト
フェルトの帽子には、羊毛(ウール)のものと、ポリエステルなどの化学繊維でできているものがあります。化学繊維のものは色落ちや縮みが起こりにくいのですが、羊毛のフェルトの洗濯には注意が必要です。家庭で洗濯する場合は、手洗いをお勧めします。
フェルトへのダメージを最小限に手洗いする方法
麦わら(straw hat, ストローハット)
麦わら帽子には天然素材で作られたものからビニール製や紙製のものがあり、見た目で違いがわからないので、必ず表示を確認してください。
帽子の内側の汗止めの部分(すべり)
※ 変色の原因になるので、麦わらの部分に水分が移らないようにし、ファンデーションによる汚れは、薄めた中性洗剤かメイク落としを使います。
麦わらの部分(ビニール製の場合)
天然素材のものは水拭きだけするか、消臭スプレーを染み込ませた布で拭き、しっかり乾かします。
洗濯洗剤〜何を使って洗えば良いよいの?
洗剤について
帽子の洗濯には、アクロンやエマールなどのおしゃれ着用の洗剤が有効です。ほこりの汚れは専用ブラシか、テープで取ることもできます。使用後には清潔な状態を維持するために、除菌スプレーや消臭スプレーを使うのも良いでしょう。
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洗濯頻度〜どのくらいのペースで洗濯が必要?
汗をかくシーズンは、1シーズンに1回というペースでは不衛生になります。体操帽や幼稚園の帽子、綿や化学繊維でできているものは、素材にあった洗濯方法であれば、汚れが落ちにくくなる前に部分あらいを頻回行っても問題ないでしょう。
洗濯のり~型崩れ防止のコツ
帽子にハリを持たせたい時は、しっかりすすいだ後、洋服などに使用する量より多め洗濯のりを使います。パリッとした形をキープしたいときはおよそ2倍の量の洗濯のりを使用します。柔軟剤を少量使うと静電気防止効果があり、ほこりの付着を防ぎます。
汗ジミ・がんこな汚れ対策~夏の帽子の洗濯
帽子の内側には汗や皮脂がつきます。時間が経つと汗の塩分がシミになります。汗ジミに気付いたらすぐに部分洗いをします。おしゃれ着用中性洗剤か固形石鹸を溶かしたぬるま湯をつけ歯ブラシで優しくトントンして汚れを落としていきます。洗剤成分が残らないようにすすぐことも大切です。頭皮や頭髪の汚れ、整髪剤の頑固な汚れには、薄めたシャンプーが有効です。
帽子の脱水・干し方
干し方
帽子は平干しがおすすめです。平干しは平らな物の上で干す方法で、衣類の伸びや型崩れを防ぐ方法の1つです。吊り干しや洗濯バサミは帽子に跡をつけてしまいますので、平干し専用のハンガーネットなどを使用してください。
帽子の洗濯 失敗例~やってはダメを集めました
汗ジミが落ちていない!
帽子が乾いた後、汗のシミが白く波状に残っていて、がっかりすることがあります。このような時は、水洗いが可能かどうか表示を確認して、汗ジミが残っている部分に、おしゃれ着用の中性洗剤の原液をつけてなじませ、数分おきます。範囲が広ければ、少し水を含ませたきれいなスポンジを使って洗剤をなじませます。その後、丁寧に手洗いをしてください。
縮んじゃった!
- 綿の帽子
- 羊毛(ウール)の帽子
洗濯した後に綿の帽子が“くたっ”となったことがありませんか。綿は洗濯で伸び縮みしやすい素材です。濡れた状態で放置するとしわの原因にもなるので、脱水の後はできるだけ早く干します。
乾かすときにもコツがあります。綿100%の帽子は、直射日光に当てて、カラッと乾かしてしまうと縮みやすくなるので、生乾きの状態でアイロンをかけることをお勧めします。アイロンをかけるときは、高温で、当て布(古いハンカチなど)をします。テカリが出てしまうのでアイロンは強く押し当てず、繊維の方向に沿ってかけます。
ニット帽が硬く、収縮してしまったことはありませんか。ウールの表面は、たんぱく質でできた「スケール」で覆われています。 スケールはうろこ状で、乾燥している時は閉じていますが、水を含むと開きます。
洗うときに、揉んだり擦ったりすると、摩擦により開いたスケール同士が絡み合い、元の状態に戻れずに縮んでしまいます。ウールの帽子は、揉み洗い、擦り洗い、雑巾絞りは避け、優しく、手早く押し洗いをすると良いです。
血液の跡が黄色く残ってしまった!
血液はたんぱく質なので、熱を加えると変性し、繊維に固着します。まず水で部分洗いをしてください。うっかりお湯で洗ってしまい、黄色い跡が残ってしまった場合は、素材の洗濯表示を確認してから、衣類用の漂白剤か、おしゃれ着用洗剤を原液で少しつけ、時間を置いてから手洗いをすると良いです。柄や色落ちが心配なときは見えない部分で洗剤をテストしてから使用してください。
簡単な洗濯術で大切な帽子を清潔に長持ち!
帽子の洗濯をする時は必ず洗濯表示を確認し、素材に合わせた方法で洗い、干すことが大切です。爽やかな印象を与えるために、帽子をさっぱりと清潔に保つ洗濯術をぜひ取り入れましょう。